湊かなえ【望郷】 「みかんの花」原作読んでネタバレ。結末は「姉と健一の衝撃事実に母の涙」

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テレ東オムニバスドラマ「望郷」三編の1つ「みかんの花」。湊かなえさんによる原作小説を読んだので結末などネタバレに迫ります。

「みかんの花」は、認知症の母の世話で島を出られない妹と、島を捨てて出て行った姉の物語。
姉が島を出て行った本当の理由を知ったとき、母の涙で妹は何を想うのか。衝撃の事実が明らかになります。

湊かなえさんの原作を読んでドラマ最終回のネタバレを紹介するので、ドラマ「望郷『みかんの花』」を見れなかったひとや、テレビで見るほど興味はないけど内容は知っておきたい人は参考になればと思います。
 
 

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■ 湊かなえ【望郷】「みかんの花」キャスト


■妹

・富田美里(広末涼子)
 母の世話で島から離れられない。
 20年前出ていった姉を恨んでいる。

■姉

・富田笙子(水野美紀)
 島を出てから20年後、白綱島の市の閉幕式の来賓として初めて島に戻る。

■20年前の回想
・美里の初恋:奥寺健一(田中圭)
 20年前に島を訪れたバックパッカー。
 みかん狩りを手伝ったあと富田家に居ついた。
・15才の富田美里(山口まゆ)
 健一に恋をする。 

■笙子の同級生で元カレ
・宮下邦和(水橋研二)
 
■美里の家族
・夫:宮田達也(中村靖日)
 美里の夫
・娘:富田美香子(田辺桃子)
 美里の娘。東京に憧れている
・母:富田安江(倍賞美津子)
 夫は美里が幼い時に交通事故で亡くなった。
 それ以来、夫の残したみかん畑栽培で娘2人を育てた。
 現在は認知症を患っている。

 

■ 湊かなえ【望郷】「みかんの花」あらすじ


白綱島市は全国で唯一残る一島一市だったが、対岸の市に吸収合併されることに。
島で暮らす主婦の富田美里(広末涼子)は市の閉幕式の会場で、演壇に上がった人物を食い入るように見つめていた。
その人物は、小説家の桂木笙子(水野美紀)。20年前、島を捨て東京へ行ったきり一度も帰ってこなかった憎き姉だ。
作家として成功した笙子は都会的な服装に身を包み、望郷の思いを込めた文章をセンチメンタルに読み上げていた。
式が終わり会場を出たところで、美里は笙子の同級生だった宮下邦和(水橋研二)に呼び止められた。
そこに笙子も現れ、美里は嫌悪感をあらわにする。だが笙子はまったく悪びれない。ともに邦和の車に乗せてもらい、母と美里の夫、娘の待つ家に向かった。

美里は想いを馳せる――。
20年前のあの夏、父を事故で亡くし家族三人で必死に生きてきた富田家に、都会から来た若い男・奥寺健一(田中圭)が爽やかな風を運んできた。
そして、美里は健一とある約束を交わした。
しかしその約束は守られず、姉の笙子を憎むことになる。
島を出た姉。島に残った妹。
20年の月日が経ち、母の安江(倍賞美津子)は認知症を患った
美里はある疑念を抱く。そして笙子は驚くべき事実を語り始めた…。
引用:http://www.tv-tokyo.co.jp/boukyou/

 

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■ 湊かなえ【望郷】「みかんの花」原作読んでネタバレ。結末は?


湊かなえ【望郷】収録の「みかんの花」、ドラマの原作を読んだので結末をネタバレします。
原作では、回想が25年前ですが、ドラマに合わせて20年前で記述します。

■20年前

父のみかん畑は国道のすぐ隣にあった。
姉妹はボロ服で畑仕事を手伝った。
島と本土をつなぐ橋ができてからは、交通量が増え、都会からの観光客がみかん畑を珍しがった。
それ以来、姉は畑の手伝いをしなくなった。
都会人にボロ服を見られるのがイヤなのかと美里は思ったが、実際は宮下邦和にボロ服を見られるのイヤだった様子。

そんなある日、父が居眠り運転による交通事故で亡くなった。
相手の女性は即死。父と同じ職場の、学校を出たばかりのお嬢様。
これが原因で、姉は学校で陰湿ないじめを受ける。

■家族がまさかの大歓迎

式典のあと、美里の夫と娘の美香子は、笙子をまさかの大歓迎した。
笙子は島を出て行ったことや20年戻ってこなかったことを一切悪びれる様子はなく、美里はいらいらする。
また、東京に憧れる美香子に「好きなところへ出ていけばいいでしょ」と言い、将来の選択肢を広げるべきだと主張。もちろん美香子は反発する。

■宮下邦和

笙子の同級生・宮下邦和は、今は結婚して子供は息子と娘の2人。
嫁は笙子のファンだという。
どうやら笙子は、島を出て行ったあと家族とは連絡を取らなかったが、宮下邦和とは交流があった様子。
美里は、2人の会話に出てきた「4年間がなけりゃ」「時効」というワードが気になった。

■奥寺健一

父が亡くなったあと、ヒッチハイクで島を訪れたバックパッカーが奥寺健一だった。
みかん狩りに興味を持った健一は母に声をかけ、みかん狩りを手伝いながら半月ほど富田家に居ついた。
爽やかな好青年である健一の旅の話は面白く、美里に笑いと感動を与えてくれた。
そしてある日「健一くんと一緒に島を出ていきます」と手紙を残して、姉が健一といっしょに姿を消した。
姉が高校を卒業する3ヶ月前のことだった。

■姉が出て行ったあとの謎

駆け落ちから半年後、姉の笙子が「文学新人賞」を受賞して名前が新聞に載った。
美里はそのときあわてて本屋に行き、受賞作が掲載された文芸誌を買い、姉だと確かめた。
母に見せると、泣いた。
美里は、これで姉が帰ってくると思ったが何も連絡はなく、その後も小説は2年に一度のペースで出版された。ドラマや映画にもなった。

一方、姉の同級生・宮下邦和は、東京の有名大学に進学し、在学中は姉と交流があった。
そして卒業後は島に帰り家業を継いだ。

健一はどこに行ってしまったのだろうか
駆け落ちは本当だったのだろうか
美里が姉に尋ねると、3ヶ月もしないうちに女を作って逃げたという。
そして姉は、宮下邦和の大学の同級生の下宿仲間に入り、2人は付き合った。
仲間の1人に小説を書いている人がいたのがきっかけで、バイトの合間に小説を書いたら新人賞を受賞したらしい。

美里は、駆け落ち相手と別れたのに、家に帰ってこず宮下邦和と付き合い、片手間で書いた小説が成功した姉に腹が立ち、責めた。
そして健一は本当はどこにいるのか問い詰めると、姉が衝撃の事実を語った。

■結末ネタバレ 笙子が衝撃の事実を語る

みかん畑の隣に建てられた「ピサの斜塔」のオブジェ。
当時はまだ土台だけだった。
姉は健一を殺し、宮下邦和が手伝ってその下に埋めたらしい。
そういえば、みかんの収穫に行くと宮下邦和がいつもそこにいた。

姉が20年間帰ってこなかった理由は、美里にこのことがバレるのを恐れてのことだという。

健一は、みかん畑ではなく、もともと金目当てで母を声かけた。
当時、島では国道工事のために土地を売って、家が建つくらいの金が島の人間に入っていた。
そういう事情を知る島外の人はやっかんでいた。
健一は、ヒッチハイクの運転手から偶然それを聞いて母に目を付けたのだ。

夜中、姉が受験勉強をしていると「ゴソゴソ」と物音がしたので、いじめられっ子だった姉は武装して様子を見に行った。
すると健一が、通帳を探して仏壇の下の引き出しをあさっていたのだ。
そして他人の通帳を手にして「オレが自由にしてやる。一緒に出て行こう」と姉を誘ったのだ。
健一は金のことをペラペラしゃべり、姉はこいつは危険だと思い包丁で刺したという。

健一を殺したあと、姉はたった1人の味方である宮下邦和に助けを求め、オブジェの土台をはがしてその下に埋めた。
宮下邦和は姉に逃げろと言い、大学に進学するから東京で会おうと約束した。

衝撃の事実だ・・・。
美里が「それで通帳を持っていったの?」
と聞くと姉は黙ってうなずいた。
美里は激高し「全部あんたのせいだ!」と号泣すると、姉はごめんと謝った。

■姉が島を出て行った本当の理由

姉が島が帰ったあと、美里が仏壇の引き出しに通帳を見つけた。
通帳を開くと20年前に800万円の入金があり、手つかずのままだった。
姉は、通帳を持っていっていなかった・・・。

そして母は、家に来たのは姉ではなく、作家の桂木笙子だと言っている。
「お姉ちゃんは帰ってこない
わたしの罪を背負って島を出て行ったんだから
わたしのせいで・・・」
と泣き出した。

美里は気付いた。
健一を刺し殺したのは、姉では母だ。
現場を目撃した姉は、母をかばい自分がやったことにして、宮下邦和に助けてもらい、健一との駆け落ちを偽装していた・・・。
これが、姉が島を出て行った本当の理由。

だから美里は姉に確認はしない。
姉は自分の役割を続けるなら、黙っているのが私の役割だから。
「さようなら、お姉ちゃん」
 
 

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