湊かなえ【往復書簡十五年後の補習】原作読んでネタバレ。結末は「万里子の記憶と純一の切ないウソ」

TBSドラマ「往復書簡 十五年後の補習」。湊かなえさんによる原作小説を読んだので結末などネタバレに迫ります。

「往復書簡 十五年後の補習」は、中学時代に起きた放火殺人事件の真相が、15年後の手紙のやりとり(往復書簡)で判明するというものです。
そこには、彼氏の切ないウソがありました。

湊かなえさんの原作を読んでドラマ最終回のネタバレを紹介するので、TBSドラマ「往復書簡 十五年後の補習」を見れなかったひとや、テレビで見るほど興味はないけど内容は知っておきたい人は参考になればと思います。
 
 

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■湊かなえ「往復書簡 十五年後の補習」キャスト


■子供たち

・岡野万里子(松下 奈緒 31才)
・永田 純一(市原 隼人 29才)

■刑事
・亀山 隆三(鹿賀 丈史 65才)

■親たち
・女性の焼死体:康孝の母親:久保田綾子(大沢 逸美 50才)
・久保田 進(梨本 謙次郎 55才)

・一樹の母親:大島 百合(多岐川 裕美 65才)

・永田 頼子(長野 里美 55才)
・永田 恵一(山崎 銀之丞 54才)

■ 
・万里子の職場の友人:坪井 由美(朝倉 あき 25才)
・万里子の職場の同僚:阿部 智也(鈴之助 32才)
・都築 健治(森永 悠希 20才)

■15年前に倉庫で起きた放火殺人
・中学生の岡野万里子(西畑 澪花 15才)
・中学生の永田 純一(福山 康平 18才)
・放火で死亡した中学生:大島 一樹(篠田 諒 20才)
・疑われ自殺した中学生:久保田康孝(今井 悠貴 17才)

■湊かなえ「往復書簡 十五年後の補習」あらすじ


OLの万里子(松下奈緒)は、恋人の純一(市原隼人)が突然、辺境の国へ旅立ってしまったことに戸惑っていた。
国際ボランティアに志願し、発展途上国の子ども達に勉強を教える任に就いた純一は、あと2年は帰ってこない。
そんな大事なことを、純一は自分にも家族にも相談せずに決めてしまった…その理由は何なのか。
電話も通じず、万里子は純一に宛てた手紙に不安な思いをつづることしかできない。

あくる日の朝、材木倉庫で女性の焼死体が発見される。
現場を訪れた刑事の亀山(鹿賀丈史)の脳裏によぎったのは、15年前に同じ倉庫で起きた放火殺人だった。

15年前――。
出火した材木倉庫の中に、当時中学生の万里子(西畑澪花)と、同級生の一樹(篠田諒)が閉じ込められた。
万里子は駆けつけた純一(福山康平)に救出されたが、一樹は死亡。
倉庫に外から「かんぬき」がかけられていたことから、放火殺人の線で捜査され、万里子たちの同級生である康孝(今井悠貴)に疑いがかけられた。
だが、康孝は事件翌日に自殺。
真相は解明されないまま、捜査は打ち切られたのだった。
担当刑事だった亀山は、その結末をとても悔やんでいた。

死んだ女性の身元は、康孝の母親・綾子(大沢逸美)だと判明。
その報道に驚く万里子のもとに、亀山が訪ねてくる。
「15年ぶりですね。万里子さん、記憶は?」…実は万里子は、15年前の事件の直後、ショックで事件の記憶を失っていた。
そして記憶の扉は、いまでも開かれていなかった。

数日後。
綾子の告別式に、15年前の事件に関与した子どもたちの親が揃った。
一樹の母親・百合(多岐川裕美)は、息子の死の真相を知りたいがあまり、記憶を取り戻そうとしない万里子を責める。
「純一君は万里子さんが思い出したら困ることでもあるのかしら?」

そんな中、海外の純一から手紙の返事が届く。
そこには万里子の知らなかった、純一のある告白が書かれていた。
次第に不安に押しつぶされていく万里子は、15年前の記憶が断片的に蘇るようになる…。

引用:http://www.tbs.co.jp/ofukushokan/story/

 
 

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■湊かなえ「往復書簡 十五年後の補習」ネタバレ 結末は?


湊かなえ「往復書簡 十五年後の補習」原作小説を読んだので、結末をネタバレします。

原作小説では、万里子と純一の手紙のやりとりです。
刑事や母親たちは登場、康孝の母親・綾子の死もなく、これはドラマ版のオリジナルで追加した部分だと思われます。
15年前の事件の真相が、原作小説で描かれているので、結末のネタバレとして紹介します。

■突然、純一が国際ボランティアへ

純一は国際ボランティアに志願し発展途上国「P国」で子供たちに勉強を教えるため、2年間の赴任へ行ってしまった。
純一は万里子に相談せず赴任を決めたので、万里子は理由が知りたかった。
・なぜ国際ボランティアに参加しようと思ったのか
・なぜ私に内緒にしていたのか
・15年前の事件が関係しているのか

万里子は純一に手紙を書く。届くのは20日後だ。

純一と万里子は中学生時代からの恋人。

純一が赴任したP国の村は辺境の地。
サイクロンが村を直撃し、現在は停電中。

■純一が国際ボランティアに参加した理由とは?

2人で映画を見に行く約束をしていた日。
万里子は、職場の友達が旦那のDVに会い、相談するために法律相談所に連れて行くことになったという理由で、突然映画に行けなくなった。
万里子から連絡を受けた純一は、映画に行くため残実残業もしたので少し腹を立てた。

映画がキャンセルになった純一は、駅に貼られていた国際ボランティアのポスターが目についた。
教室の風景が描かれ「5☓0=0」という式も。
説明会の日程が書いてありちょうどその日だったので行ってみることに。

また、万里子が友人を助けるのに、相談がなかったことで純一は不満になり15年前の事件を思い出した。

■15年前
中学2年の2学期 
学校の自転車置き場で、一樹が康孝に暴力をふるった。
純一を含め数人の生徒がそれを見ていた。
「永田君、どうして止めないの?」と万里子は言ったが、純一は「谷口さんには関係ない」と冷たく返した。
すると万里子は仲裁に入り
「こんなことやめて!殴る人も黙って見てる人もみんなクズよ。こんなことして恥ずかしいって思わないの?」
純一は自分が軽蔑されたと確信した。

■11月10日放火殺人
材木店の資材置き場にあった古い倉庫。
一樹と万里子が閉じ込められ、火事に。
気絶していた万里子は純一に助けられたが、一樹は死亡。
放火の疑いをかけられた康孝はその日の夜に、校舎から飛び降り自殺をした。

万里子はショックで当時の記憶がない。

国際ボランティアの説明会には、当時の万里子と同じ目をした人がたくさんいた。
純一は、この人たちと同じ経験をすれば同じ目になれるかもと思った。
万里子と同じ目になりたいから、参加した。

実はその日、純一は結婚指輪を買うため自宅を早く出たのだが、説明会を聞いて、自分にはその資格がないと感じた。2年間、自分の限界に挑むことができれば、一生万里子を守ることができる。

ちなみに偶然だがP国は派遣先で一番治安の悪い国。
女性隊員はいない。派遣先の村に女性はいるが、ヒゲの生えた体格の良い女性たち。
家電は冷蔵庫1台。風呂は水シャワー。ガスコンロはあるので食事は大丈夫。

■万里子が映画をキャンセルした理由

万里子は、職場の友達が旦那のDVに会い、相談するために法律相談所に連れて行くことになったという理由で、突然映画に行けなくなった。しかし原因について事前に純一に相談はしなかった。

友達とは結婚式で万里子がスピーチをした新婦の由美。
結婚して最初は幸せだったが、半年後にはDVが始まった。旦那はギャンブルと車の改造にハマり、生活費や由美の貯金に手を付け、由美が注意すると暴力をふるった。
由美は万里子に話だけでなくアザを見せ、そのたびに万里子は解決策を提案したが由美は「いいの」と断った。

しかし映画の前日、由美が旦那から逃げて、左目にアザがある顔で突然万里子の自宅にやってきた。
万里子は「由美が殺される」と思い、泊めてくれるだけでいいというのに、法律相談所に電話して翌日彼女を連れていった。

ところが法律相談所に行った翌日から由美は万里子と口を利かなくなり、翌月に会社をやめた。
万里子は旦那のせいでそうなったと思ったが、ある日偶然街で由美に会うと「あんたのせいで離婚した」と睨みつけられた。

失敗だ。事前に純一に相談していれば、こんなことにはならなかったかもしれない。
万里子は、15年前も、自分が仲裁に入らなければ事件は起こらなかったのではと後悔した。
純一は、由美が離婚したのは万里子のせいではないと慰める。

■万里子 英会話サークルに

純一と手紙のやりとりを続ける一方
万里子は、春に本社から異動してきた阿部に誘われ、英会話サークルに入った。
英会話ができるようになれば、純一に会いにいけると思ったから。

■15年前 一樹が康孝を殴った理由

万里子から見れば、一樹が一方的に康孝をいじめているように見えた。
しかし純一は一樹が康孝を殴る理由を知っていたので、彼らを止めなかった。


純一・一樹・康孝の3人は小さい頃から幼馴染。
ただ中学生になるとお互い趣味趣向が確率され、一緒に遊ばなくなった。
・アウトドア派で柔道の強化選手でもある一樹
・インドア派で本好きな康孝
・純一はどちらもほどほどで、お互いに交友があった
部活で活躍してクラスの人気者でリーダー的存在になった一樹を、康孝は面白く思っていなかった。

夏休み明けに康孝は純一にこう言った
・一樹は力で他人をねじ伏せられると思い込んでる
・僕には相手の一番傷つく言葉がわかる特殊能力がある
・そろそろ鉄槌を下そうかな
純一は薄気味悪くなり、一樹のフォローだけしておいた。


一週間後、一樹が康孝を殴った。康孝が特殊能力を使ったのだ。
その日はたまたま3人とも下校が同時刻になった。

康孝は一樹の母親を愚弄する言葉を浴びせた。
一樹の母親は水商売をしながら女手ひとつで育てたが、それはみんなが知っている禁句だった。
「母親には複数の愛人に貢がせ、その金で一樹を育てた。
 その自転車も母親が体で稼いだ」
などと母親を侮辱したのだ。
これが、一樹が康孝を殴った理由だった。


自転車置き場で一樹が康孝を殴るのを万里子を止めてから、康孝へのイジメが始まった。
そして純一は笑わなくなった。

■15年前 万里子が一樹と康孝の仲裁に入った理由
万里子が一樹と康孝の仲裁に入った理由は、純一が思う正義感とは少し違った。

小学校6年生のとき、新婚のいとこのお姉さんがしばらく万里子の家に泊まることになった。
綺麗で優しかった彼女が来るのが楽しみだったが、彼女は別人になっていた。
やつれて精気を失い自分の足で立っていられない状態。
大人たちの話に聞き耳を立てると、旦那のDVから逃げてきたらしい。

旦那は色白で穏やかな顔立ちでニコニコ笑う男性。
お互いクラシック好きで、コンサートで隣同士になったのがきっかけで交際半年で結婚した。
それから半年もたたないうちの出来事だった。

旦那は万里子の家にやってきて、DVは誤解で、妻が精神不安定になってアザは自分でつけたものだと説明した。
旦那は土下座をして心療内科の資料を見せるなどし、万里子の両親はすっかり騙されてしまった。
数日後、母の提案で2人はコンサートに行くことになり、万里子が彼女の自宅にワンピースとブローチを取りに行った。
しかし万里子がブローチを忘れていまい、代わりに母のブローチをつけて、彼女は旦那とコンサートに行った。
その日万里子の家に帰ってくる予定だったが、帰ってこなかった。
両親は、2人が仲直りしたと安心した。

しかし1週間後、彼女の顔は目を開けられないくらいアザだらけになっていた。
ブローチが原因だった。
旦那は自分がプレゼントしたのと違うブローチだったので浮気を疑い、暴力をふるった。
万里子は責任を感じたが結局「ごめんなさい」が言えなかった。

万里子が一樹を止めたのは、康孝がいとこのお姉さんと重なったからだった。
イジメが始まってからも、万里子は何度も一樹を止めに入った。

■15年前 康孝へのイジメ 原因は康孝
康孝へのイジメは、女子も引くくらい酷かった。
クラスの男子全員によるイジメ。
教室の後ろや廊下で一樹が康孝を殴った。
担任は知らないふりをしていた。

見ていられない女子たちは、万里子に相談。
体育館の裏・屋上・河原・材木店の資材置き場など、女子から報告があれば万里子はかけつけて止めに入った。
一樹は万里子に手をあげなかったが一度だけ
「これ以上邪魔するなら、やるぞ」
と凄んだことがあった。


康孝は無抵抗だったので一方的に一樹がいじめているように、女子は見えただろう。
だが実際は、先に仕掛けたのはいつも康孝。
すれ違い様に小さな声で、神経を逆なでする言葉を浴びせていた。

一樹の母親は、近所のおばさんなど母親たちの井戸端会議でも噂だった。
その噂は子供たちにも流れてくる。
ある日、康孝の父親も愛人の1人で離婚は秒読みという噂が流れた。

一樹と康孝は親のせいで自分たちを傷つけあっていた。
時間の経過とともに2人とも臨界点に達していた。

■ タバコがきっかけで万里子の記憶が・・

万里子は、15年前の事件の真相が気になって仕方がない。
康孝はなぜ火をつけたのだろう?
外からかんぬきをしたのに、どうやって倉庫の中に火をつけたのだろう?
康孝は一樹を本気を殺そうとしたのだろうか?

もしかしてタバコが原因では?
万里子は、阿部から貸してもらったテキストからタバコの匂いがして、その時なぜか一樹を思い出した。
一樹はタバコを吸っていて、それが出火原因かもしれない。
私が倒れたのは、煙を吸ったからなのか?
康孝は、私が一樹を説得できると思って閉じ込めたのかもしれない。

万里子は想像を膨らませ、手紙に綴った。

純一は、一樹と康孝が小学校高学年からタバコを吸っていたことを知っていた。
「原因は一樹のタバコだと思いたい」と、純一は万里子にウソをつく。

■ 万里子の記憶がよみがえる

万里子は記憶がよみがえってきた。

あの日、万里子は一樹と倉庫で康孝を待ったが6:30になっても康孝は現れなかった。
帰ろうとすると扉が閉まり、閉じ込められた。
一樹は怒鳴ったあとタバコを吸う。
そのあと見つけた、高い位置にある窓から脱出すべく、一樹の背中に万里子が乗るが窓に手が届かない。
今度は一樹が肩車をして万里子が上になったあたりで記憶が消えた。

次の記憶は、片手に血のついた角材を持っている背の高い誰か。
一樹は焦点のあわない目で倒れていた。

■ 純一が事件の真相を書くがウソ

万里子の記憶がよみがえったことを受け、純一は事件の真相を手紙に書くが、万里子をかばうためにウソをつく。

■純一が伝えたウソ

純一も康孝と同様、一樹を憎んでいた。
純一の父親も一樹の愛人だったから。
純一は、万里子に仲裁に入られてむくれる一樹に「ざまみろ」と思っていた。

■一樹を殺したのは純一というウソ
事件当日。
帰ってこない万里子を心配して倉庫に行くと、ドア付近に万里子が倒れて、一樹は立っていた。
一樹によると、万里子は窓から落ちたという。

一樹は康孝の父親をなじる言葉を口にし、そのあと純一に向かって「おまえの親父もおんなじか」と蔑み笑った。
外に出ようと背を向けた一樹に、純一はとっさに角材を拾って後頭部を殴った。
一樹は動かなくなり、純一は一樹のポケットからライターを取り出して、おがくずを集めて火をつけた。
純一はその時、手にやけどをした。
そして万里子を抱えて外に出て、火が燃え広がるのを確認してから、一番近い家に駆けこんだ。

純一は、自分が悪者であるフリをした。

■ 万里子の記憶が完全によみがえる

純一のウソも空しく、万里子はついにすべてを思い出した。
きっかけは、英会話サークルの阿部だった。

純一が海外に行ったのをいいことに、万里子に言い寄ってきた。
週末ヒマだろうと英会話サークルの食事会に誘われ、行ったのだが、隣に座った阿部がすぐタバコを吸い始め、万里子は気分が悪くなり早々に引き上げた。
その夜から万里子は、事件の記憶が断片的に浮かんでくるようになった。

それから一週間後
阿部に食事に誘われ行ってしまった万里子。
自暴自棄になっていたことで飲み過ぎしてしまい、阿部の自宅に連れていかれた。
タバコを吸い始めた阿部は、突然万里子に襲い掛かり、抵抗する顔をぶたれた。
その時、封印されていた事件の記憶が一気によみがえり、万里子は叫び声を上げた。
気味が悪くなった阿部は万里子を追い帰した。

■事件の真相=万里子の記憶

11月10日
万里子の自転車のカゴに康孝のからの手紙が。
内容は
「一樹と和解をすることにした。
不安なので君に立ち会ってほしい。
資材置き場の倉庫に夕方6時に来てください」

万里子は自宅に戻らずに制服のまま倉庫に向かうと、タバコを吸う一樹がいた。
「なんで?」と聞かれ康孝からの手紙を見せた。
一樹も手紙を持っていて
「おまえが母親とは違うとわかったら、今までの暴言を謝りたい」
と書いてあった。

しかし6:30になっても康孝は現れなかった。
帰ろうとすると扉が閉まり、閉じ込められた。
一樹は怒鳴ったあとタバコを吸ったあと、高い位置にある窓を見つけた。
万里子は一樹から、窓から外に出て扉を開けるよう頼まれ、一樹の背中に万里子が乗るが窓に手が届かない。
今度は一樹が肩車をして万里子が上になることになった。

スカートだからイヤとは言えなかった。
肩車をしてもらい窓枠に手が届いたところで、一樹が万里子の腰に手をまわし引き下ろした。
スカートの中に手を入れられながら万里子は必死に抵抗するが、びくともしない。
万里子は一樹を罵ると顔をぶたれ、手に触れた角材を握って思い切り振り回して、一樹の頭を殴った。
一樹は倒れたまま動かなくなった・・・。

万里子は恐怖のあまり気絶した。

気が付いて目を開けると、純一が、万里子が一樹を殴った角材を手に立っていた。

つまり、一樹を殺したのは万里子。
純一は万里子をかばうために倉庫に火をつけた。
万里子は純一のウソに気づいた。
万里子は、康孝が死んだのも自分のせいだと考える。

純一の父親が、一樹の母親の愛人というのも、純一の作り話だった。
当時父親は単身赴任に行っていたのだから。

万里子はこの手紙を最後にした。

■ 純一

村の電気が普及し、電話線も復旧した。
しかし万里子への電話もメールもつながらない。万里子は解約したようだ。
(純一に迷惑をかけないようにと自首したのかもしれない)
純一は手紙を書く。

■事件の真相=純一の告白

純一が倉庫につくと万里子の自転車を見つけたが、部外者である自分はためらいがあり、入口には向かわずに裏へ行った。
裏に行くと窓の下に木箱と、タバコの吸い殻が2本落ちていた。
窓から中をのぞくと暗いが、一樹が血を流して倒れているのが見えた。
表に回ってかんぬきを抜いてドアを開けると、万里子が倒れていた。

最初は康孝が一樹を殺したと思ったが、万里子の頬が赤く腫れてブラウスのボタンが胸の下まではずれている。
「純一くん、わたしを助けて」
万里子の声を聞き、彼女が一樹を殴ったと確信した。
ただ、彼女は目を閉じていたので純一の存在には気づいていないと思った。

純一は万里子を人殺しにしない方法を考え、一樹のポケットからライターを取り出して、おがくずを集めて火をつけたのだ。

■万里子よりも大きな罪
警察から事情聴取はあったが純一は疑われなかった。
深夜に解放されると、純一は康孝の家に行き、誰にも見つからないよう話をしようと、学校の屋上に連れて行った。

康孝は怯え、閉じ込めただけで自分のせいではないと主張。
閉じ込めたのは、康孝が一樹を貶める方法だった。
万里子と2人になれば一樹が襲うだろうし、何もしなくても、周囲はそうは思わないはずだから。
さらに康孝の観察眼によると、一樹は同じクラスになってからずっと万里子のことを見ていた。

純一は、康孝が火をつけた証拠としてタバコの吸い殻を見せる。
タバコの消し忘れによって、火がついた可能性を指摘した。
康孝はいつ火がついたか知らない。
頭を抱える康孝。
純一は康孝に「おまえは放火殺人犯だ。一生罪を償うことになるだろう」と詰め寄り罵ったあと、康孝を残したまま万里子のいる病院に向かった。
そのあと康孝は飛び降り自殺した。

つまり、康孝を殺したには純一。
万里子を愛するがゆえのことだった。

  
 

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