北見市都市ガス漏れ事故の原因!北海道ガスがヒドすぎる!一酸化炭素中毒で77世帯187人が避難した驚愕の事実とは?

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2007年の1月、北海道北見市のわずか100メートルの範囲で
人が次々倒れて、死亡者も出て、
77世帯187人に避難勧告が発令されるという
謎の一酸化炭素中毒事件が発生しました。

この事件は「北見市都市ガス漏れ事故」と呼ばれ、
のちに一酸化炭素を含む都市ガスが全廃されるのを
加速するきっかけにもなりました。
しかし、事件の真相、事故の原因は
あまりにヒドすぎるものでした。
 
 

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都市ガス 危険な4B 無毒な13A 


都市ガスには、13A と 4B という2種類の規格があります。
13Aは、現在使われている都市ガスのことで、
天然ガスにLPGを混合したものです。
4Bは、天然ではなく石油由来のガスで、
一酸化炭素がおよそ5%含まれています。

一酸化炭素はちょっとでも体に入ると
頭痛・めまい・吐き気の症状を起こし、
最悪の場合は死亡してしまうという
危険な毒性の物質です。

北見市の都市ガス事業を北海道ガスに売却


北海道のオホーツク海に面した人口12万の小さな町、
北見市は、都市ガスは北見市が運営する公営事業でした。
有毒な4Bの都市ガスは、無毒な13Aに替えなければ
いけませんでした。

2001年から4Bから13Aにガスを転換することを
始めたものの、北見市は財政難のため
遅れに遅れ、進んでいなかったのです。

2006年、
ガス転換の費用で、さらに収益が悪化した北見市は
民間の「北海道ガス」にガス事業を売却しました。

北見市都市ガス漏れ事故 一酸化炭素中毒事件


北見市が北海道ガスにガス事業を売却し翌年の1月に
事故は起こりました。

★2007年1月17日、正午頃と17:10に
北見市春光町の住宅の住民から北海道ガスに
「突然、ガス漏れ警報機が鳴った」と通報があります。

調査員が向かったところ、
ガスは検出できたものの微量で、臭いもなかったので
安全上問題はないと判断し、きちんとした調査は翌日に見送ります。

★同じ日の20:00頃
別の住民から「ガス漏れ警報機が鳴った」と通報がありますが
「警報機は10年ほど経って古いので、換えた方がいい」
という対応を、北海道ガスはとっています。

★2007年1月18日、あさの6:30頃、
北見市春光町5丁目のピアノ講師後藤京子さん(47才)、
がトイレで意識不明となり、
救急車で運ばれましたが、
1時間後に死亡し、死因は「心不全」と判断されます。

後藤京子さんの家族は頭痛を訴えて病院で診てもらいましたが、
後藤京子さんについても家族についても
病院側は「一酸化炭素中毒」だとはわからず、
ストーブの不完全燃焼が原因とします。

★そのあとの朝9時、
北海道ガスは掘削調査を行いますが、
ガス漏れは見当たらず、臭いもないので
調査は終了します。

★その日の夜、
後藤京子さんの家の周辺の住民たちが
頭痛・めまい・吐き気を訴えはじめ、
病院に搬送されて、やっと、
「一酸化炭素中毒」であることが判明します。

実はその日、幸町でも「ガス漏れ警報が鳴った」という
通報があったので、ガス漏れは見当たりませんでした。
なので、北海道ガスは、何の対策も講じず
北見市・警察・消防のどこにも連絡をしていませんでした。
しかしこのことが大惨事をまねく原因となります。

77世帯187人に避難勧告が発令される事態に


後藤京子さんが亡くなった翌日、被害が拡大して大変なことになります。

★2007年1月19日、あさの5:30頃、
後藤京子さんの家から500m離れた家でも
ガス漏れ警報が鳴りますが、北海道ガスは、
またしても問題ないとして、ガス器具の使用はOKとします。

実はこのとき、台所と洗面所の排水口から、
微量のガスが検出されてるのですが・・・。

★その日のお昼12:45
春光町の住民が「ガス臭く頭痛がする」と
北海道警北見署に通報があり、北海道ガスが町を巡回、
しかし、2軒の家は応答がありません。
北見消防署と警察が家のなかを調べると
なんと、碓井広樹さん(44才)、落井清治さん(64才)が
どうやら18日に亡くなっていて、他に2人が意識不明でした。

★3人が死亡、2人が意識不明、頭痛の通報が多数となり
やっとこの時点で、「大規模なガス漏れが発生」という認識となります。
ガスの供給をストップして、北見市は
77世帯178人に避難勧告を発令して、近所の小学校に避難です。
 
 

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一酸化炭素中毒事件の真相!北見市都市ガス漏れの原因


亡くなった碓井広樹さんの家に向かいの歩道付近の
地中に埋まっていたガス管が折れていて、そこから
ガスが漏れたということです。

ガスは、下水道を通じて、それぞれの住宅に漏れていったようです。
19日あさの5:30頃の調査で、
台所と洗面所の排水口から、微量のガスが検出されてますが
このときに、あれ?おかしいなと不審に思って
北海道ガスが動いてくれていればと思いますが、
会社の規定値に達していなかったから、スルーしたんですね。

それにしても、北海道ガスの対応に疑問がありますね。
これが事故の原因だと思いますし、
もっといえば、財政難をいいわけにして
4Bから13Aへのガス転換を7年間も遅らせていた
北見市の責任も大きいと思います。

★原因がヒドすぎる

・北見市が財政難を理由に4Bから13Aへのガス転換を7年間も遅らせていた

・北海道ガスが17日の最初の通報のときに、きちんと調査しなかった

・18日の朝、後藤京子さんがなくなり、家族も頭痛も訴えたのに
 北海道ガスは、住民に安全だといい、ガス器具の使用を止めなかった。

18日に幸町でガスの臭いがあったが、北海道ガスは
避難やガスのストップをせず、北見市・警察・消防にも連絡しなかった。

19日あさ、台所・洗面所の排水口で微量のガスを検知しつつも
北海道ガスは、ガス器具の使用を止めなかった。

19日に春光町で避難勧告が出されたが、18日に幸町でガス漏れがあったことを
北見市・警察・消防、住民にも言っていない。

北海道ガス、あまりにずさん過ぎます。ガスは人の命に関わるので、
(実際、亡くなっていますので)
安全確認の徹底と、行政とのホウレンソウが大事ですよね。

北海道ガスばかりが悪者になっていますが、
もともと転換を遅れさせていた北見市も
危険な状態を放置したも同然ですから、責任重大ですね。
  
 

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