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藤原竜也さん主演金曜ドラマ「リバース」キャストとあらすじ、原作を読んで結末・犯人をネタバレします。蜂蜜と蕎麦が関係しているらしいですがいったい?
「リバース」の原作は、湊かなえさんの傑作ミステリー。藤原竜也さん演じる平凡なサラリーマン深瀬和久。心の安らぎはコーヒーを淹れることと人生初の彼女・美穂子。しかしある日「深瀬和久は人殺しだ」という一通の告発文が届きます。大学のゼミ仲間との旅行中に起きた事件の真相とは?犯人とは?
キャスト・あらすじと、原作を読んで結末や犯人、蜂蜜と蕎麦が関係をネタバレするので、ドラマ「リバース」を見れなかったひとや、テレビで見るほど興味はないけど内容は知っておきたい人は参考になればと思います。
ラスト1行の1文に衝撃です。
目次
■ドラマ「リバース」キャスト
■明教大学「山本ゼミ」
・深瀬和久 32才(藤原竜也)
・広沢由樹 享年22才(小池徹平)
・谷原康生 33才(市原隼人)
・村井隆明 32才(三浦貴大)
・浅見康介 32才(Kis-My-Ft2玉森裕太)
■クローバーコーヒー
・乾圭介 48才(バッファロー吾郎A)
・乾恭子 48才(YOU)
■深瀬の彼女
・越智美穂子 30才(戸田恵梨香)
■ジャーナリスト
・小笠原俊雄 65才(武田鉄矢)
■広沢の両親
・広沢昌子 57才(片平なぎさ)
・広沢忠司 65才(志賀廣太郎)
■村井の嫁と不倫相手
・嫁:村井香織 26才(趣里)
・不倫相手:沼淵ことは 42才(篠原ゆき子)
■谷原の嫁と子供
・谷原明日香 ← 村井明日香 27才(門脇麦)
・谷原七海 3才(古田結風)
■村井あきまさ県議会議員事務所
・村井明正 70才(村井國夫)
・甲野伸之 52才(山崎銀之丞)
■楢崎高校
・生徒:相良了平 17才(鈴木仁)
・生徒:藤崎莉子 17才(山口まゆ)
・教師:森下泉 23才(藤本泉)
■ドラマ「リバース」あらすじ
深瀬和久(藤原竜也)は、冴えない男だ。有名大学を卒業しながらも、地味でつまらないほど普通の人生を送ってきた。唯一の彼の取り柄は、美味しいコーヒーを淹れること。そしてその度に彼の頭をよぎるのは、たった一人の親友・広沢由樹(小池徹平)を失ったことだった。それは10年前、大学のゼミ仲間5人とのスノボ旅行中に起きた悲しい事件、それは――。
いつもの仕事帰り、深瀬は行きつけのコーヒー店へ寄ると、そこには懇意にしてくれる乾恭子(YOU)と圭介(バッファロー吾郎A)夫婦の、いつもと変わらない笑顔があった。そんな恭子の計らいにより、深瀬は越智美穂子(戸田恵梨香)という女性と運命的に出会う。頼りない自分にも明るく接する彼女の姿に、いつしか強く惹かれてゆく深瀬。そんな深瀬の自宅に「人殺し」という張り紙がされていた。驚きを隠せない深瀬だったが、そんなとき深瀬は、10年前に起きた広沢の事故死の秘密を墓場まで持っていくという、ゼミ仲間との約束を思い出していた。
そんなある日、深瀬が通った大学の、教授の退官祝賀会を知らせる告発文が届いた。広沢のことを思い出すのを恐れながらも会場へ向かった深瀬は、10年前の旅行メンバーである、社会科教師の浅見康介(玉森裕太)や、県議会議員秘書の村井隆明(三浦貴大)、村井の妹・明日香(門脇麦)の夫で大手商社マンの谷原康生(市原隼人)らゼミ仲間と再会する。また、その会場には広沢の母・昌子(片平なぎさ)も訪れていた。広沢の死後、8年ぶりに会う昌子に対し気まずさを覚える深瀬たち。一方、そんな深瀬たちを遠巻きに見つめる一人の男、ジャーナリストの小笠原俊雄(武田鉄矢)の姿が……。
引用:http://www.tbs.co.jp/reverse_tbs/story/
予告動画
■ドラマ「リバース」原作読んで最終回までネタバレ。結末と犯人「ラスト1行…蜂蜜と蕎麦の関係に衝撃」
ドラマ「リバース」の原作を読んだので最終回までネタバレします。結末と犯人、ラスト1行…蜂蜜と蕎麦の関係に衝撃です。
★第一章「深瀬和久は人殺しだ」
深瀬和久は文房具の営業マンとして働く普通のサラリーマン。
唯一の趣味で特技は、美味しいコーヒーを淹れること。
自宅近所にあるコーヒー豆専門店「クローバーコーヒー」はコーヒー好きの深瀬がリラックスできる場所。マスターの淹れるコーヒーは絶品だ。
また、深瀬は「クローバーコーヒー」で越智美穂子と出会い恋人関係になった。深瀬の人生初の彼女だ。美穂子はパン屋「グリムパン」で働いている女性だった。
ある日「クローバーコーヒー」でいつもの時間に美穂子と待ち合わせするが彼女は来なかった。ケイタイが繋がり深瀬のアパート前にいるとわかり急行する。すると美穂子が今にも泣きそうで様子がおかしい。
美穂子は一通の封筒を取り出し、中にある1枚の紙にはこう書いてあった。
「深瀬和久は人殺しだ」
封筒には差出人なしでグリムパンの郵便受けに入っていたという。
いつかこういう日がくると予感しいなかったわけではない。深瀬はコーヒーを淹れて気持ちを落ち着かせてから、美穂子に話し出す。
★第二章「広沢が事故死」
3年前の夏。村井の提案でゼミ仲間5人で夏の斑丘高原スキー場へ旅行に行くことに。村井の叔父の別荘があるという。
メンバーは深瀬・広沢・谷原・村井・浅見の5人。広沢は深瀬にとって人生初の親友だった。
出発の日、集まったのは4人で、村井は前日に追突事故にあい同乗していた彼女がケガをしたので村井は欠席。4人は村井が用意した愛車で出発する。
道中は、音楽をかけて色々な話をしたり、サービスエリアで唐揚げを食べたりと楽しく過ごした。
長野県に入ると、深瀬が調べた「水蕎麦」を食べようとなったが、広沢だけはカレーを食べたいと言って、このときだけは別行動になってしまった。
その後、広沢が運転をして道の駅で「高原野菜市場」に行ってお土産を買った。深瀬は紫色の、原材料は不明だがたぶんブルーベリーだろう蜂蜜を買った。
別荘に着いた頃、雨が降ってきた。テレビで台風上陸のニュースもやっているので、外でバーベキューは中止して部屋で飲み会に変更した。
飲み会が始まったが、谷原・浅見はビールを飲むが、深瀬・広沢が酒を飲めないと知り一気に不機嫌になる。深瀬は酒アレルギーだと告白して納得してもらったが、広沢は気を使って無理してビールを飲みだした。
村井が用意した高級肉を食べだすとそのうまさに全員が上機嫌になった。将来の夢や就職先について話し盛り上がる。すると村井から谷原のケイタイに電話がかかってきた。サプライズで駅まで来ているという。
しかし運転できる人間は飲酒しているので迎えに行けない。村井がいる駅は1時間に1本の駅で駅舎はまっくら。谷原はタクシー呼べばいいじゃんかと面倒くさそうと言い、ついに村井がキレた。
谷原は、浅井か広沢に行かせると約束をした。しかし教師を志している浅井は飲酒運転を断固拒否する。すると、免許をとって日が浅くまだ就職先も決まっていない広沢に白羽の矢が立つ。
深瀬は理不尽だと感じ思わず「それって!」と言い、浅見は広沢を見下していると思わず抗議しそうになったがやめた。広沢は「俺、行くわ」と引き受けた。
深瀬はせめて何かできないかと、ビールを飲むと眠くなるという広沢に眠気覚ましのコーヒーをサーモカップに入れて渡した。広沢の好きな蜂蜜入りだ。
広沢「運転手の役得だな。ありがたくいただくよ」
深瀬「気を付けて」
広沢「じゃぁ、行ってくる」
しかし1時間たっても広沢は村井のところへ到着していなかった。深瀬は車に同乗すればよかったと後悔した。そして心配になった浅見は自転車で広沢を探しに行く。続いて谷原も。深瀬も行こうとしたが自転車は2台しかなかったので留守番になった。
その後、浅見から電話で、広沢の運転する車がカープのガードレールを突き破って転落、谷底で燃えていると知った。
★第三章「全員に告発文が」
美穂子なら理解してくれて「カズくんは悪くない」と言ってくれると期待していたが、実際は違った。
「友達がお酒を飲んだことも、運転に慣れていないことも、天気が悪いことも、走りにくい道だってことも、全部わかってて送り出した、ってことだよね。わざわざコーヒーまで淹れて。それは・・・無罪って言わないと思う」
これが美穂子の返事だった。
深瀬たち4人は警察と広沢の両親に、飲酒運転のことを隠していたので、それは罪がある証拠だと美穂子に軽蔑され、彼女は去っていった。それきり、会うことはなく、深瀬はクローバーコーヒーにも行かなくなる。
「深瀬和久は人殺しだ」
あの告発文は誰の仕業なのだろうか
■浅見にも告発文が
そんななか、配達で浅見が勤務する楢崎高校に行く、新任教師の木田瑞希から、浅見にも例の告発文が来ていたと知る。車に紙が貼りつけてあったらしい。
「浅見康介は人殺しだ」
おまけにその紙にはビールがかけられていた。浅見は、飲酒で停学処分になった生徒のイタズラだと誤魔化したようだが。
■村井にも告発文が
深瀬は浅見に会わずに高校を出たが、その時村井からメールが来て、居酒屋で会った。村井の場合は、父親の選挙事務所のガラス窓に告発文が貼られたいたという。
深瀬と村井は誰が犯人なのか話し合う。4人の中の誰かが告発文を送った犯人なのだろうか?話をするなかで、広沢と谷原が昔一緒に野球をしていたと初めて知る深瀬。村井が広沢とたまに2人でカレーを食べに行っていたのも初耳だった。
谷原と浅見が事故現場にかけつけた時、車は谷底に落ちていたのか?
飲酒運転を隠すため、車を谷底に落として、広沢のタバコで燃やした可能性は?
■谷原が負傷
村井からまた連絡がきた。
「谷原が線路に突き落とされた」
告発文のせいで人生初の彼女と破局することになった深瀬だが、告発文だけで終わりじゃないと知ると恐怖だ。村井と再び居酒屋で会う。今度は浅見もいた。
谷原のもとにも告発文は届いていた。会社の総務部あてに届いたそう。会社からは最終的に「気にするな」と励まされたらしい。
谷原は線路に落ちたものの命に別状はないが、精神的にまいって会社を休んでいる。
深瀬・村井・浅見の3人は、警察に相談するべきか?告発文を送った犯人は誰だ?など話し合ったすえ、いったん谷原のもとへ行くことにした。
深瀬・村井・浅見・谷原の4人は、広沢に彼女がいてそれが告発文を送って、谷原を線路に落とした犯人では?と推測する。しかし、葬儀にそれらしい女性は来ていなかった。
深瀬は彼女捜しを買って出た。村井たちと話したことで、親友と思ったいた広沢のことをまったく知らないことに気づいたから、知りたくなった。
★第四章「広沢の地元」
深瀬はノートに広沢について知っていることを書く。
・引っ越しのバイトをしていた
・家庭教師のバイトをしていた
・カレーが好きだった
ノートをいっぱいになるまで書けば色々なことがわかるだろう。深瀬は、広沢の実家がある愛媛に向かうことにした。
実家の両親に会い、広沢と仲の良かった人達や同級生の連絡先を教えてもらった。ちなみに両親はミカンの蜂蜜を広沢に送り、広沢はその蜂蜜を多すぎるので深瀬にあげていた。そんなことがあり広沢は蜂蜜入りコーヒーが好きだった。
・小学4年生で友人から野球に誘われ、試合で大活躍していた
・野球は投手としても打者としても凄かった
・中学でも野球をやっていた
・イジメには加担せずいじめられっ子に普通に挨拶してた
・善悪を裁くつもりはないが、争いやイジメは収めたい
・相手に合わせる性格
・派手なグループと付き合えるのに地味な友達と付き合う
深瀬は広沢の両親から気になる情報を得た。広沢の高校時代の友人・古川という男が、深瀬たちゼミ仲間の連絡先を両親から聞き出していた。
また、他の広沢の友人によると、古川は地味なタイプで、広沢を追いかけて同じ大学を受けるも落ちて、関東圏内の大学へ進学していた。
さらに深瀬は広沢の高校の卒業アルバムに、知った顔を見つけていた。浅見の同僚教師・木田瑞希だ。
★第四章「広沢の地元」
深瀬は古川に電話して会うことにしたが、古川は深瀬の勤務先を知っていて不気味だった。
会ってみると、深瀬と似たような地味なタイプの人間だった。
古川は深瀬と内面が、とくに屈折の仕方がよく似ていた。
・見た目がパッとしない
・勉強はできるのにクラスでは見下される
・女子からはオタクに見られる
広沢と一緒にいると、他の連中がつまらない人間に思えて、寛容になれた。広沢は誰の悪口も言わない自然体だった。古川は同じ大学には行かなかったが、ほぼ毎日会っていた。
古川は自分のことを話すが、それはまるで深瀬のことを話しているように聞こえた。
■広沢の彼女
広沢は高校2年で同じクラスだった、文化祭のミスコンで2位になったのある女子に恋をしていた。しかし高校時代に告白はしなかった。
大学3年生の春、古川は偶然、立ち寄ったパン屋でその女子に再会した。東京の女子大に通っている彼女のほうから声をかけてきた。地味な、無視されても当然な古川に「また来てね」と言ってくれたのだった。
そのことを古川が広沢に自慢すると、後日広沢は彼女に会いにいき、連絡先を交換して、やがて恋人同士になった。そしてデートの時はいつも古川を誘うようになった。
しかしそのうち古川は、自分が広沢に寄生して同じレベレになってると勘違いしてるだけだと気付いた。広沢を低いところに引きずりおろしていたと。そして古川は広沢を解放しようと決めてこう言った。
「おまえみたいな偽善者とつきあうのは、もうまっぴらだ」
同情されないように、わざと酷いことを言った。こうして古川は広沢と別れた。
■彼女は「5組のカワベ」
古川が深瀬たちの連絡先を両親に聞いたのは、広沢の最後の1年間を知りたかったからだった。
深瀬が「それであの手紙(告発文)を送ったの?」と聞くと「手紙?」と何のことかわならない様子だった。
また、広沢の彼女の名前が「木田瑞希(浅見の同僚教師)」か聞くと「は?」と答え「5組のカワベ」だと教えてくれた。ちなみに関東に進学した同郷の者同士で定期的に集まっていたそうだ。古川は呼ばれなかったが。
古川が帰ったあと、卒業アルバムで「カワベ」を探すと「河部」を見つけたが、深瀬は驚き天を仰いだ。
■谷原を線路に突き落とした犯人?
広沢と谷原が所属していた草野球チーム「ボンバーズ」。
広沢の彼女(5組の河部)は、マネージャーをしてしたとわかった。
谷原が線路に突き落とされた日、彼女も一緒にいた。谷原はその日、試合後の飲み会後、彼女を車で送ろうとしたが飲酒運転になるので彼女が説得して、谷原は電車で帰ることにしたらしい。
谷原を線路に突き落としたのは、広沢の彼女(5組の河部)なのだろうか。
★広沢の彼女(5組の河部)=越智美穂子
深瀬は1ヶ月ぶりに「クローバーコーヒー」に行き、深瀬の貸し切りにしてもらった。そしてメールで彼女を呼び出す。
広沢の彼女(5組の河部)がやってきた。越智美穂子だ。高校卒業と同時に親が離婚して苗字が「河部➝越智」へ変わっていた。
広沢は大学進学後に、美穂子が「グリムパン」で働いていると古川から聞いて、広沢から告白して交際が始まった。
美穂子は広沢の葬儀も一周忌も辛くて行けなった。三回忌になったやっと法事に行ったときに、深瀬ら4人を見た。法事のあとの同窓会で、広沢の話題になったのかきっかけで、大学時代の広沢のことを知りたくなった。
美穂子はどうやって4人に接触したのか?
高校の同級生だった木田瑞希が教師を目指していることを、広沢に話したことで、浅見が高校教師をしていると知ったのだった。そして親戚を偽って浅見に広沢のゼミ仲間の勤務先や趣味を聞き出したのだった。
そして
・村井の父親が主催する音楽界にボランティアスタッフに申し込み
・谷原の野球チームの見学に訪れ
・深瀬の行きつけのコーヒーショップに通う
などした。
交際したのは深瀬だけだ。深瀬・谷原・村井・浅見の4人の中で、深瀬だけは美穂子にとって特別だった。
「カズくんは由樹にとって特別な友達だったから」
広沢は自分が空っぽの人間だと思って、嫌いな人間もいなければ好きな人間もいないと悩んでいた。そんななか一緒にいると確実に居心地の良い友達が、古川であり深瀬だった。
深瀬は広沢の名前を口に出して泣き出す。美穂子はそんな深瀬の背中を優しくなでた。
★告白文の真相
美穂子は深瀬・谷原・村井・浅見の4人と会って知ったことで、みんな気さくでいい人たちだと思った。最後の1日を一緒に過ごしたのがこの人たちでよかったと思った。
しかしあの日、3年前の事故の真実を深瀬から聞いて全てが変わった。
きっかけは
「深瀬和久は人殺しだ」
という告発文。
これは美穂子が仕掛けたものではなく、美穂子目当てのストーカーの仕業だった。深瀬に嫉妬して、嫌がらせをしたのだった。
しかしストーカーの仕業だと知らない深瀬は、3年前の事故の真実を美穂子に話してしまった。美穂子は4人が何事なかったようにふるまっているのが許せなくなり、思い出させてやろうと思った。だから他の3人にも告白文を送った。
■谷原を突き飛ばした
電車をまつホームで谷原は美穂子にこんなことを言った。
「その時は俺、免許持ってなかったから、山道の運転って相当大変なんだって思ってたけど、今なら、これくらい飲んでても全然いけると思うんだよね。要は反射神経。でも、あいつ野球は上手かったんだよな。まあ、運が悪かったってことかな」
広沢を侮辱され、美穂子はキレそうになるのを我慢しようとしたが、さらに谷原が「心配かけてごめん」と言いながら抱き着こうとしてきた。谷原は美穂子のことを女として狙っていたから。
そして美穂子は谷原を突き飛ばした。ただ、谷原は泥酔していて記憶がないが。
■広沢ノート
深瀬は美穂子が人殺しにならなくてよかったと安堵する。
美穂子は「わたしはどうしたらいいと思う?」というが、深瀬にもわからない。
広沢は、与えられるものだけ、寄ってくる人だけを受け入れていた。しかし美穂子のことだけは、自分から告白して交際した。美穂子は自分が広沢にとって何者でもなかったというが、広沢にとって美穂子は特別だった。
広沢と美穂子は、高校2年の時にお互い遅刻して信号待ちしているとき、美穂子から声をかけて一緒にさぼった。一緒にコーヒーを飲んだ。
それっきり、それだけの想い出を忘れず、広沢はグリムパンの美穂子に「また、一緒に缶コーヒーを飲んでほしい」と告白したのだ。
深瀬は、広沢と関わったたくさんの人達と会って、ノートをいっぱいにしようと決める。そうすることで、広沢のためにどうしたらいいか答えが見つかる気がるすから。
まずは美穂子がノートに書くことにした。
★最終回結末ネタバレ 広沢を殺した犯人
美穂子がノートに1行目を書いた。
「広沢由樹はカモミールティーが苦手」
「広沢由樹は黄色い福神漬けより赤い福神漬けのほうが好き」
「広沢由樹は蕎麦が食べられない」
「蕎麦が食べられない」?深瀬は知らなかった。広沢は蕎麦アレルギーだった。だから旅行の日も、みんなが蕎麦を食べに行くのに1人だけカレーを食べたのだ。
続いて深瀬がノートに書く
「広沢由樹は空っぽなんかじゃない」
「広沢由樹の大きな体は優しさで満たされている」
マスターがコーヒーを淹れてくれた。2杯目には奥さんが蜂蜜を用意してくれた。蜂蜜をコーヒーに入れると美味しいと発見したのは広沢だ。
「クローバーコーヒー」にはいろいろな種類の蜂蜜がある。奥さんがある蜂蜜を小さじで出してなめてみる。旅行の日に道の駅で買った蜂蜜と同じ味がする。
奥さんが「深瀬くん、これは何の蜂蜜かわかる?」とクイズをだすが、樹液っぽいのでリンゴと答えると
「ハズレ。正解は・・・、蕎麦の蜂蜜です」
蕎麦の蜂蜜だった。深瀬はあの日の光景が思い出される。
★あの日・・
深瀬はせめて何かできないかと、ビールを飲むと眠くなるという広沢に眠気覚ましのコーヒーをサーモカップに入れて渡した。広沢の好きな蜂蜜入りだ。
蜂蜜は、道の駅で買ったもので材料は不明だったがブルーベリーではなく蕎麦の蜂蜜だったのだ。
広沢「運転手の役得だな。ありがたくいただくよ」
深瀬「気を付けて」
広沢「じゃぁ、行ってくる」
深瀬は悟った。蕎麦アレルギーの広沢に、蕎麦の蜂蜜入りのコーヒーを飲ませてしまったのだ。事故の原因はきっとこれだ。
広沢を殺したのは・・・俺だったのか。
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