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松本清張ドラマ「犯罪の回送」が7月2日(月)にテレビ東京で放送されるので、キャストとあらすじ・予告動画、原作小説を読んだので犯人と結末をネタバレします。
「犯罪の回送」の原作は、松本清張さん遺した最後のミステリー小説で初の映像化です。
東京出張中に殺された北海道の北浦市長。犯人は?そして政敵と美人秘書の不可解な行動の謎。北海道と東京という二大都市を結ぶ、驚きのトリック、愛憎絡み合う結末とは。
キャスト・あらすじ、原作小説を読んで犯人と結末をネタバレするので、ドラマ「犯罪の回送」に興味のある人参考になればと思います。
目次
■松本清張ドラマ「犯罪の回送」テレビ放送日
テレビ放送日:2018年7月2日(月)21:00~
放送局:テレビ東京系
2015年放送『黒い画集-草-』
2016年放送『喪失の儀礼』
2017年放送『誤差』
に続く村上弘明さん陣内孝則さんらトップスター共演による、松本清張最後のミステリー作品です。
■松本清張ドラマ「犯罪の回送」キャスト
■「ガラスの密室」キャスト
■警視庁刑事部捜査一課
● 警部:田代俊一郎(村上弘明 61才)
● 警部補:岡本和也(平岡祐太 33才)
■北海道警
● 刑事部捜査一課警部:小森修司(陣内孝則 59才)
■北浦市
● 失踪した市長:春田英雄(川野太郎 58才)
東京の雑木林から絞殺体で発見される
● 市長の秘書:有島澄江(鈴木保奈美 51才)
不可解な単独行動をとっていた
● 市長の嫁:春田美知子(矢田亜希子 39才)
元ススキノのクラブのママ。実家の酒造会社を一人で経営
● 市長の弟:春田雄次(勝村政信 54才)
雑貨屋を営んでいる
● 市議・早川準二(尾美としのり 52才)
春田市長と対立する革新派。市長の長年の政敵
■ほか
● 田代裕子(紫吹淳 48才)
● 青木奈津美(田中道子 28才)
■松本清張ドラマ「犯罪の回送」あらすじ
北海道北浦市長の春田英雄(川野太郎)が出張先の東京で失踪した。警視庁に捜索願が出され、刑事の田代俊一郎(村上弘明)らが捜索を始めるが、市長と共に上京していた美人秘書の有島澄江(鈴木保奈美)は、不可解な単独行動を取り続けていた。市長の妻・春田美知子(矢田亜希子)は、実家の酒造会社を一人で経営していたため、実弟の春田雄次(勝村政信)が代わりに上京し対応する。
一方、市長の長年の政敵である北浦市議の早川準二(尾美としのり)も、市長の失踪直前に密かに上京していたというが、行方は掴めない。
そんな中、東京の雑木林から、絞殺された春田市長の遺体が発見された。また、北海道北浦市では、道警の刑事・小森修司(陣内孝則)らも捜査を進めていて…。
失踪した二人の政治家と二つの地酒…様々な思惑と愛憎が入り混じる中、驚きのトリックで、市長殺しの犯人が明らかになる!
あらすじ引用:ドラマ「犯罪の回送」
予告動画:
■松本清張ドラマ「犯罪の回送」原作小説読んでネタバレ 犯人とあらすじの結末は?
ドラマ「犯罪の回送」の原作、松本清張さんの小説を読んだので、犯人とあらすじの結末をネタバレします。
■驚きのトリック 市長殺しの犯人ネタバレ
■市長は北海道で殺された
市長は東京で殺されたのではなく、北海道で殺され、死体を酒樽に入れて東京へ送られた。
市長は東京で死体が発見されたから、誰もが市長は東京で殺されたと思ったが、それこそ犯人の狙いだった。
有島秘書によると、これまで市長は上京中、夕食後に行先不明になることがあった。有島秘書は失踪後にその理由を知り、その不可解な行動は、議員たちに知られず事件を探偵のように独自捜査していたからだった。
■市長の秘密
市長は最終便の飛行機で羽田から札幌へ飛び、北海道の自宅に一晩帰って、翌朝に飛行機で東京に戻ってきていた。
市長は東京へ出張するたび、ロビーの公衆電話から北海道に電話していた。
相手は自宅と同じ北浦銀座の雑貨屋「吉井」で、嫁の美知子は元気にやってるかと尋ね、自宅の留守宅の状態と、弟の家の状態を報告してもらっていた。
このことは地元では市長の愛妻家ぶりを示す話の種になっている。
電話する理由は、嫁の美知子と雄次の不倫を疑っていたから。表向きは「留守宅が心配だから様子を見て欲しい」と頼んで、市長は浮気調査をしていたのだ。
電話した結果、嫁が自宅にいれば安心したが、外出していると聞くと一目散に北海道へ飛んだ。
市長は最終便で千歳空港に到着し、駅に停めた車で、嫁と弟の不倫の証拠現場を押さえるため様似の空き工場に向かった。ここは市長が所有する物置同然の場所で、耳と目が不自由な老人を番人に置いている。酒樽の保管場所でもあった。
■驚きの「酒樽」トリック
近所や旅館などでなく、様似の空き工場で不倫したのは、市長をおびき寄せて殺すためだった。
市長殺しの犯人は嫁の美知子と弟の雄次!
市長は罠にかかり、様似の空き工場で雄次と嫁に殺され、死体は酒樽の中にひざを折ってかがむ「屈葬」の体制で入れて、通常の酒樽6個とともに帯広空港から航空便で羽田へ送られた。
市長が東京で殺されたことにすれば、北海道にいた雄次と嫁が犯人だと疑われることはないからだ。
酒樽を7個送ったのは1個だと怪しまれるから。そのための販路確保は早川の役目だった。
早川は公務上は上京の理由はなかったが、雄次の相棒としてまえもって市長と同じ日に上京。死体入りの酒樽が届いてから埋める場所を探していた。
まず死体入りを含む6個を営業所止めで送り、あとから飛行機で1個だけ送り、早川がそれを死体入りと交換して、ライトバンを運転して6個を酒店に配達した。
雄次と嫁の美知子が市長を殺した動機は?
早川がそこまでして雄次に協力する理由は?
それは10年前の犯罪にあった。
■10年前の犯罪
■早川準二は市長の前嫁と不倫していた
10年前以上むかし
北浦市ではく夕張郡栗山町
革新派の闘士だった早川準二は、炭鉱のストライキの応援に行った。高校生だった登志子は偶然、早川準二に出会い恋に落ちたが、実家の父親はそれを許すはずがないので恋は実らずに終わった。
その後、縁あって登志子は市長と結婚したが、そこは早川準二のいる北浦市だった。
やがて、早川準二と登志子は不倫関係になった。
さらに市長の弟の雄次も登志子に惚れて何度も言い寄ったが、登志子は早川準二に助けを求めた。しかし不倫がバレたら政治家生命が終わるから、早川準二も直接は雄次に何も言えない。
やがて市長は不倫を知ったようで登志子と離婚。
離婚後、市長は憂さ晴らしに行った札幌のバーで美知子と出会って再婚した。
■市長の前嫁は殺された…犯人ネタバレ
10年前
市長の前嫁・登志子が行方不明になった。
これは雄次は自分を好きにならない登志子に腹を立てて殺したのだった。
そして早川準二をこっそり呼び出し、協力しないと政治生命は終わりだと脅迫して、無理やり死体の後始末を手伝わせた。死体に大きな石をくくりつけて北浦市の海に捨てた。
その後、市長は登志子が行方不明になったのを不審に思い、不倫相手の早川準二が所在を隠してるか殺したかと推測した。
また、市長は離婚後も登志子を忘れられなかったため、そのうち美知子は市長が疎ましくなり、雄次と不倫関係になった。
同じころ市長は北浦市の発展を考えて港湾拡張計画を提案したが、早川準二は猛烈に反対した。工事が始まれば登志子の死体が見つかってしまうからだ。
■市長を殺した動機
北浦市の港には現在、市長の前嫁・登志子の死体が埋まっている。
しかし市長が死ねば港湾拡張計画は廃止されるはず。
さらに市長は雄次と美知子の不倫、雄次が財産乗っ取りを企てていることに気付いたから、主犯の雄次は保身のため、早川準二を説得して、市長を殺した。
■早川準二を殺した犯人ネタバレ
早川は海で溺死した。
殺した犯人は雄次。
動機は、早川が市長殺しを後悔して自首しようとしたから。
■酒樽のレッテルネタバレ
酒樽は中身は「北の寿」だが、「雪乃舞」のレッテルが貼られていた。
「雪乃舞」のレッテルは、前嫁の登志子がむかし実家から持ち帰ったもので、そのころ市長は新しい酒のレッテル見本として登志子から受け取り、ずっと机にしまっていた。それを雄次が利用した。
酒樽を東京へ送るために売る必要があった。しかし実家で作ってる「北の寿」は有名じゃないから東京で売れないので、東京でも知られてる「雪乃舞」のレッテルに貼り換えたのだ。
雄次は「雪乃舞」の醸造場を買い取りつもりだったから、その意味でも市長には死んでもらう必要があった。
■犯人を逮捕
有島秘書が探偵ばりに動き回ってくれたおかげで、田代刑事たちは犯人のヒントを得ることができ、東京の旅館で雄次と美知子を逮捕した。
雄次は10年前の登志子殺しの犯人であること、市長殺しと早川殺しの犯人であることを自供。
そして雄次の自供通り、北浦市の港湾の海底から登志子の白骨遺体が見つかった。
★終わり
以上、松本清張ドラマ「犯罪の回送」原作小説読んで犯人と結末ネタバレでした。
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