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特別ドラマ「横山秀夫サスペンス 刑事の勲章」のあらすじを、原作小説を読んだので結末ネタバレします。
結末のネタバレを知りたくないという人はご注意ください。
ドラマを見る時間がなかったり、見るほど興味はないけどあらすじや、結末ネタバレは知っておきたいという人は参考になると思います。
ドラマ「刑事の勲章」の原作は、実はふたつあります。一つ目は横山秀夫の同タイトル「刑事の勲章」です。そこに、横山秀夫の「動機」の1編をプラスした、ちょっとひねった脚本になっています。これもちょっとしたネタバレですね。
TBSで4月25日(月)よる9時から2時間の放送予定です。
また、このドラマは、前編5月7日・後編6月11日に公開される映画「64-ロクヨン-」を先駆けての放送でもあります。原作は横山秀夫の最高傑作といわれています。見どころある作品となりそうです。
目次
●特別ドラマ「横山秀夫サスペンス 刑事の勲章」キャスト
■県警
二渡真治(仲村トオル)
県警警務部警務課の調査官
七尾友子(和久井映見)
赤間 肇(滝藤賢一)
県警警務部長
■高田署OB
湯上沢太郎(石橋蓮司)
元エース刑事“動の湯上沢”
葉山智之(寺田 農)
湯上沢のライバル“静の葉山”
■高田署
上原勇三(長谷川朝晴)
二渡の部下から昇進した高田署刑事官(刑事部門の統括者)
野本保彦(山中 聡)
刑事課長
新堂隆義(矢島健一)
監察課次席
大和田 徹(北見敏之)
警務課主任。上原のかつての先輩
神谷潤一(細田善彦)
大和田の部下
●特別ドラマ「横山秀夫サスペンス 刑事の勲章」あらすじ
まずは、ドラマのサイトで公開されているあらすじを紹介します。後半で結末をネタバレします。
平成13年3月。県警に人事の季節がやってきた。
県警警務部警務課の調査官・二渡(仲村トオル)は部下・上原(長谷川朝晴)を昇進人事で高田署刑事官として送り出した。
刑事官は刑事部門の統括者だが、上原は管理部門で生きてきた男で現場経験はない。
そんな自分に刑事たちのまとめ役が務まるのか。
上原はかつての先輩・大和田(北見敏之)に二渡人事の愚痴をこぼす。翌日、刑事官拝命の初日に迂闊にも遅刻してしまう上原。
しかも、高田署の刑事課では殺人事件の捜査会議が行われていた。
皆から管理畑出身だと知られている上原は、刑事課長の野本(山中聡)からOB会の世話をしてほしいと事実上の厄介払いをされてしまう。その頃、二渡は自ら提案し試験運用されることになった「警察手帳の一括保管」の状況確認のため高田署を訪れていた。
刑事を中心として“刑事の魂”を事務方に取り上げられたくないという抵抗が多く署全体では運用されていないが、集められた手帳は警務課主任の大和田と部下の神谷(細田善彦)が指差し確認の上保管庫で管理されていた。その夜、OB会主催の上原着任歓迎会が催された。
上原のことを心配する二渡が会場を訪れると、歓迎会とは名ばかりでここでも上原は邪険に扱われていた。
さらに“動の湯上沢”(石橋蓮司)と呼ばれた元エース刑事にバカにされてしまう。
しかしその直後、湯上沢と同期の“静の葉山”(寺田農)が上原に何かをつぶやく。
湯上沢と葉山は現役時代からライバルで、退官した今でもライバル意識を燃やしていた。数日後、高田署から保管していた警察手帳30冊が盗まれたと連絡が。
県警警務部長の赤間(滝藤賢一)は3日間で解決するよう監察課次席の新堂(矢島健一)に内部調査を命じる。
二渡は新堂と共に高田署での取り調べに挑むが、どう考えても実際に手を下せるのは大和田しかいない。
しかし実直で退官まで1年あまりの大和田には動機がない。
逆に刑事たちの反発は予想以上に強く全員に動機があるが、手段はない。
大和田に動機があるとすれば……。
二渡は七尾(和久井映見)との何気ない会話から解決の糸口を見出す。引用:http://www.tbs.co.jp/getsuyou-meisaku/20160425/story.html
●特別ドラマ「横山秀夫サスペンス 刑事の勲章」結末ネタバレ
ここからは、横山秀夫の原作を読んでのあらすじ結末ネタバレとなります。
特別ドラマ「横山秀夫サスペンス 刑事の勲章」の原作は、2つあります。
小説「刑事の勲章」に、小説「動機」と加えたストーリーとなっています。
小説「動機」には4編収録されていますが、ドラマで使われたのは1編目の「動機」です。
■ドラマの原作1「刑事の勲章」はスナックママ殺し あらすじの結末ネタバレ
上原は、高田署着任の4か月前に猪熊という同期の刑事を依願退職に追い込んでいます。
猪熊は、ギャンブルにのめり込んで街金から200万円借金をしたことが監察の調べでわかりました。
上原は猪熊に退職金で借金を返させ、不良警察官を締め出すという一石二鳥の方法を取りました。
依願退職を迫ったとき、猪熊は泣いて謝り、そこには彼の妻もいましたが、上原は引導を渡したのでした。
猪熊を切ったことを知っていた高田署OBの葉山は、上原にスナックママ殺しの犯人は、湯上沢の甥っ子の憲太郎であるとウソを吹き込みますが、「湯上沢にケリをつけさせるから刑事課には言うな」とも念を押します。
しかし手柄を立てたいち上原は、数日後に高田署にやってきた刑事部長に「犯人は湯上沢の甥っ子の憲太郎」だと言ってしまいます。
ところがこれがまさに罠でした。
実は犯人は他にいて、すでに自供を始めていたのです。
上原は、恥をかくように葉山にハメられたのでした。
実は、上原が切った猪熊は、葉山が一から教えた刑事でした。
葉山は上原に
「刑事は仲間を切ってはいけない。仲間も犯人も被害者たちともずっとつながっているのが刑事であり、それは刑事の勲章なんだ」
と教えます。
■ドラマの原作2「動機」は警察手帳の紛失 あらすじの結末ネタバレ
刑事の魂である警察手帳が30冊盗まれてしまう事件です。
状況的には盗むことができたのは、警務課主任の大和田しかいません。
しかし大和田は”軍曹”と呼ばれるほど規律を重んじる実直すぎる男で、あと1年で退官でもありますから、警察手帳を盗む動機が見当たりません。
ただ、厳しすぎる大和田を恨んでいる者は大勢いるので、恥をかかせたり窮地に陥れるために誰かが盗んだ可能性もあります。
しかし、犯人はやはり大和田でした。
ドラマでは「二渡は七尾との何気ない会話から解決の糸口を見出す」となっていますが、原作では調査官である主人公が妻との会話で解決の糸口を見出します。
それは
「子供の学校のクラスの子が、絵の具をこぼしてしまい、床にこぼした絵の具をごまかすために、バケツの水をぶちまけた」
という話です。これが解決の糸口になり、犯人は大和田だと確信します。
大和田が手帳を失くしてしまい、それをごまかすために29冊盗んだのだと。
調査官は大和田の自宅を訪ね
「犯人がわかったが名前を名乗らない。
ただ動機は大和田が憎かったから、手帳を盗んで困らせようとした。
でも怖くなったから手帳を返したいと言っているので、
明日午前中まで警察が見つけやすい場所に返してくれと犯人に話した」
と伝え、この話は内密に伝えます。
そして、翌日、手帳が高田署のガレージの裏で見つかります。
しかし29冊ではなく28冊でした。
大和田と神谷の2冊だけがないのです。
調査官は気づきました。
大和田は、部下の神谷が手帳を失くした事実を隠蔽するために、28冊を盗んだのでした。
将来のある部下をかばったのです。
実は大和田には3人の息子がいますが、だれも警察官にはならず、美容師などになりました。
大和田は部下の神谷を、自分の跡継ぎにしたかったのかもしれないと思う調査官でした。
以上が、特別ドラマ「横山秀夫サスペンス 刑事の勲章」あらすじ結末ネタバレでした。
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