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映画「クリーピー偽りの隣人」の原作を読んだので、あらすじとネタバレを紹介します。
映画を見る時間がなかったり、見るほど興味はないけどあらすじや、結末・ネタバレは知っておきたいという人は参考になると思います。
「クリーピー偽りの隣人」の「クリーピー」の意味は、「クリーピー・クロール(creepy crawl)気味の悪い徘徊」という言葉からきています。
かつてアメリカで、マンソンの信棒者たちが夜な夜なハリウッド界隈を歩き回って殺人のターゲットを物色していました。
その様子が、まさに「クリーピー・クロール(creepy crawl)気味の悪い徘徊」でした。
映画「クリーピー偽りの隣人」では、隣人の西野がまさにこの「クリーピー・クロール(creepy crawl)気味の悪い徘徊」に当てはまります。
目次
■ 映画「クリーピー偽りの隣人」キャスト
■高倉家・高倉(西島秀俊) ■西野家・西野(香川照之) ■田中家・中年の娘 |
■6年前の「本多家」一家失踪事件・早紀(川口春奈) ■警察・野上(東出昌大) ■連続殺人犯・松岡(馬場徹) |
■ 映画「クリーピー偽りの隣人」あらすじ
映画のかんたんなあらすじはこうなっています。
犯罪心理学者の高倉は、刑事・野上から6年前に起きた一家失踪事件の分析を頼まれる。
しかし事件唯一の生き残りである長女・早紀の記憶をたどるも、核心にはたどりつけずにいた。一方。高倉が愛する妻・康子と共に最近引っ越した新居の隣人は、どこか奇妙な家族だった。
病弱な妻と中学生の娘・澪をもつ主人・西野との何気ない会話に翻弄され、困惑する高倉夫妻。そしてある日、澪が告げた言葉に、高倉は驚愕する。
「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です。」
未解決の一家失踪事件と、隣人一家の不可解な関係。
2つのつ繋がりに高倉が気付いた時、康子の身に【深い闇】が迫っていた・・・。引用:http://creepy.asmik-ace.co.jp/
■ 映画「クリーピー偽りの隣人」結末ネタバレ 原作だとこうなる
■まず、簡単にネタバレを箇条書きします■香川照之演じる隣人・西野の正体は、なりすまし殺人鬼・矢島善雄です。 本物の西野は矢島善雄に殺されています。 早紀が予告動画で言っていた 本多一家失踪事件でどうして早紀だけが残されたのか? ■犯人 ■本多家 ■西野家 ■10年後 |
■ここからは詳細にネタバレを紹介します■
■未解決の「本多家一家失踪事件」
証券会社勤務の本多洋平、妻の京子は、失踪する1ヵ月前から、シロアリ駆除を名乗る男が何度も訪問してきて、悩まされていた。
両親の留守中に長男の洋介が、男に騙されてシロアリ駆除費用50万円の契約書に署名してしまったから。
妻の京子は母親に「私たちの一生が台無しになるかもしれない」と訴えていた。
さらになぜか、洋平と京子は消費者相談センターにも警察にも相談していなかった。
そしてある日、娘の早紀を残して忽然と消えた。
リビングのソファーには、洋平と洋一の血痕が発見された。
失踪から2日後、洋平を名乗る別人が1000万円ある預金から300万円を引き出している。
シロアリ駆除の男も見つからなかった。
また、早紀が成人してからの新証言でわかったことがある。
シロアリ駆除の男が登場する1ヶ月前、ある日、早紀が風邪で早退して帰宅すると、京子が暴行を受けた直後の様子だった。
また、シロアリ駆除の男から電話が頻繁にかかってきた時期に、もうひとつ別の電話がかかってきていた。
京子はシロアリ駆除の男には毅然とした態度だったが、もうひとつの電話には怯えていた。
■高倉家と本多家の類似点
野上の指摘でわかった。
高倉家は、本多家と類似点があった。
本多一家は、裏に高齢者夫婦が住んでいて、東隣には中年の夫婦が住んでいた。
そして
高倉家は、向かいに高齢者の母娘が住んでいて、西隣には西野家が住んでいる。
高倉ははっとした。
西野家を中心に置きかえてみると、酷似している。
さらに
西野家は、本多家と家族構成・男女比までが同じだ。
■「野上」事件 野上が行方不明→田中家殺人・放火→野上が自殺
高倉家に来たあと、野上が行方不明になっていた。
そして、高倉家の向かいにある田中家が火事になり、田中母娘は死んだ。
しかし新聞には「3人死亡」とあり、焼死ではなく撃ち殺されていた。
3人目とは、野上だった。
警察は、500万円の借金があった野上が窃盗目的で田中家に侵入したが、見つかってしまい母娘を撃ち殺してしまい、その心理的プレッシャーで自殺と放火をしたと考えた。
■「西野澪」略取事件
澪は高倉と康子に話した。
「あの人、お父さんじゃありません 全然知らない人です」
澪がある日帰宅すると、母親と一緒に西野がいたのだという。
ある日、真夜中、澪が高倉家に助けを求めてきた。
西野は怒りくるい澪を返すうよう高倉家に来たので、康子が警察を呼んだ。
しかし西野が娘を略取されたと警察に訴えたので、逆に高倉が犯人扱いされてしまった。
澪は、児童相談所に保護された。
西野が西野家に表れたとき、同時にこの頃、父親が姿を消していた。
母親と兄は西野をまるで本当の父親のように扱い、澪が「お父さんじゃない」というと猛烈に怒られた。
そして兄は西野と外出したきり帰ってこなかった。
■児童相談所で事件「西野が澪を誘拐」
澪が保護されている児童相談所で、所長と事務員女性が刺された。
康子も腹を刺され、澪が誘拐された。
康子は犯人の顔を見れなかったが、背格好は西野そっくりだった。
西野が澪を連れて逃走中。
康子は重症だた一命をとりとめ入院中だ。
西野家の家宅捜査が行われたが、澪の母親も兄の姿もなかった。
■澪の母親・西野信子が殺される
高倉が10日ぶるに1人帰宅すると、玄関に澪の母親・西野信子の死体があり、高倉は悲鳴を上げる。
西野信子は喉仏を切られて殺されていた。
また、生きたまま片足を切断もされていた。
高倉がPCメールをチェックすると西野から
「プレゼントいかがでしたか、奥様に怪我をさせたお詫びです。
でも元はと言えばあなた達が首を突っ込むからいけなんですよ。
今度は奥様の命をいただきますよ」
とあった。
■高倉が河合園子と会う
高校時代、バス停で、下半身に軽い障害のある同級生・河合園子が、不良高校の生徒にいじめられているところ、野上が平手打ちと膝蹴りで追っ払った。
高倉はそれを目撃して感動を覚えた。
野上の元妻・河合園子からピアノコンサートへの招待の手紙が届いた。
河合園子に会うと、野上が死ぬ6日前に彼女に手紙を送っていたとわかった。
野上は、腹違いの兄と姉がいた。
兄と姉は父親の姓、矢島を名乗った。
野上は、腹違いで図々しい兄・矢島を「悪の天才」と称して嫌っていたが、矢島は執拗に野上家を訪問し続けた。園子も悩まされ続けた。
そんななか突然、野上が妻・園子に、愛人がいると告白してたことで、2人は離婚した。
高倉が、野上が死んだことを園子に伝えると彼女は号泣した。
■野上からの手紙
西野の正体は、野上の腹違いの兄・矢島善雄だった。
両親が離婚して野上は母親の旧姓に戻ったのだ。
矢島善雄はとてもズル賢い人間で、矢島一家を精神的暴力(父と野上には時に肉体的暴力で支配した)とアメとムチによるマインドコントロールで支配していた。
また、矢島善雄は妹(野上の姉)を本気で好きになり襲ったこともあった。
大学ではクラブを立ち上げて金を集めてはクラブをつぶすという詐欺で金を儲けていた。
大学を卒業すると金融会社を作ってはつぶし違法スレスレの詐欺で金を儲けていた。
やがて西野は善雄に騙されて詐欺の片棒を担がされる。
借金の保証人にもされ、野上はそのせいで500万円の借金を負った。
手紙には、西野はこれから善雄と対峙し、決着をつけるため殺すつもりだと書かれていた。
■矢島善雄(自称:西野)が指名手配
矢島善雄が澪の誘拐容疑で全国に指名手配された。
同時に野上の無実も証明された。
また、西野の兄が水死体で、本物の西野昭雄が白骨化死体で発見された。
そして本多一家失踪事件も洗い直された。
唯一の目撃者の隣人の水田が、本物の水田なにか疑われた。
すると
矢島善雄が経営していた金融会社の顧客名簿に水田の名前があった。
また、シロアリ駆除の男は矢島善雄の腹心だったが、誘拐への関与は否定した。
さらに、本多京子は矢島善雄の金融会社から500万円の借金をしていたと判明した。
矢島善雄に異常愛をされた妹は、マスコミの執拗な取材や記事のあと、箱根で自殺した。
精神的に耐えられなかったとみられる。
ちなみに妹のことをマスコミに漏らしたのは刑事。
本物の西野は、矢島善雄の金融会社から借金をしていたこともわかった。
■矢島善雄「なりすまし殺人鬼」
本多一家が失踪した半年後、本多京子の母は水田とばったり会い、「実は京子さんに100万円貸している」と借用書を見せられ、母は娘の代わりに返済していた。
また、本多早紀は、水田が本多家の裏の家に死体らしきものを運んでいる様子を、夢として記憶していた。
水田の背格好や人相の含めて、水田は矢島善雄だと考えられる。
京子に暴力をふるったのも、水田だと考えられる。
早紀の夢は事実だった。本多家の裏の家の解体工事が行われ、白骨化した死体が4つ発見された。
1体は女性、残り3体は男性だった。本多京子、洋平、洋介、水田だと思われる。
矢島善雄は、水田と西野になりすました「なりすまし殺人鬼」だった。
■ゼミ生徒が巻き添えで殺される
高倉はゼミの生徒・燐子から、同じゼミ生徒の大和田からストーカーメールされていると相談を受けていた。
そして、燐子の相談を聞くため2人でいるところを盗撮され、康子のもとに「不倫してますよ」と写真が送り付けられもした。
しかし大和田と対峙し、調査を行ったところ、大和田は無実で、ストーカーメールはまりすましだとわかった。
どうやら犯人は大和田の隣人の増田のようだ。
もしかしたら増田は矢島善雄の可能性もある。
そして高倉は大和田と燐子と一緒に増田の部屋を訪ねた。
予感は的中し、やはり矢島善雄だった。
矢島善雄は逃亡をはかり、止めに入った大和田ともみ合いになり、大和田は腹を刺され、首を切られ、死んでしまった。
燐子は精神的ショック状態となり、矢島善雄は逃亡した。
高倉は、事件に生徒を巻き込んでしまったことの責任を取り、大学を辞めた。
■10年後
矢島善雄は以前逃走中で、澪も見つかっていなかった。
ある日、たまたま、河合優という21才のピアニストのリサイタルのパンフレットを目にする高倉。
パンフレットには、野上の元嫁・河合園子の娘だと書いてあった。
高倉は事件を思い返し、野上が死んだのは田中家ではないと考え始めた。
なぜなら、拳銃を撃つ音は聞こえなかったからだ。
また、野上から高倉宛の手紙が、一人称が「私」でなく「僕」なのもひっかかった。
もしかして書き手は女性ではないかと。
高倉は河合優に会いに行った。
河合優は西野澪に似ていた。
また、河合園子の実の娘ではなく、元弟子で養女だった。
実の両親は、一家失踪事件の時期に亡くなっていた。
後日、河合園子から「娘を巻き込まないで」と同時に、1人で会いに来てくれと電話がきた。
河合園子の鎌倉の家につくと、彼女は胃がんで痩せていた。
高倉は、野上がこの家で殺されてのではと質問した。
手紙を書いたのは、河合園子だった。
実は園子は野上を憎んでいた。
離婚の原因は矢島善雄ではなく、野上の女癖の悪さだった。
野上は離婚後も、園子に金目的で連絡をしてきた。
そして事件は起きた。
園子の家で酔いつぶれた野上、園子は野上のカバンに入っていた銃で彼を撃ち殺した。
冷静に戻った園子は、逮捕を逃れることを考え、「悪の天才」矢島善雄を思い出した。
矢島善雄は死体の処理や偽装に1000万円を要求し、園子は払った。
野上殺しを偽装してもらった河合園子は、澪を誘拐して逃亡してきた矢島善雄をかくまうしかなかった。
もし矢島善雄が警察に捕まれば、野上殺しをバラされるからだ。
監禁当初、澪は、逃げる気力もない、羽をむしり取られた鶏のようだったという。
そんな澪に園子はやさしく接し、ある日、ピアノを習っていた澪は、園子がピアニストの河合園子だと気付いた。
やがて園子は澪のピアノの師匠になり、養女にしたのだった。
つまり、
河合優は西野澪だった。
では、矢島善雄はどうなったのか。
河合園子の家の2階で一部は白骨化していた。
なんと
矢島善雄は事件直後に死んでいた。
10年前、園子の家に逃げてきて1ヵ月後、インフルエンザになり、園子が薬に青酸カリを混ぜて服用させ、矢島善雄はあっけなく死んだ。
園子が矢島善雄の死を警察に黙っていたのは、
矢島善雄には永遠に逃亡してもらう必要があったから。
高倉にすべてを知られた園子は青酸カリで自殺するつもりだったが、高倉はその青酸カリをトイレに捨てた。
河合優のためにも、自殺しないで、胃がんを治して生きてくれと。
矢島善雄の死体はあと数年すれば髪と骨だけになり、持ち運びができるので、海に捨てることも可能だ。
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