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2015年9月13日(日)、猛毒の毒クラゲとして知られる「カツオノエボシ」が神奈川県湘南でサーフィンしている人から大量に発生しているという投稿がツイッターにあり大量にリツイートされています。刺されると最悪の場合死に至るほどの症状に陥り、生息地は季節ととも移動して日本全国に渡ります。
目次
カツオノエボシとは
クラゲは代表的な海の危険生物として知られており、その中でも特に危険とされるものにカツオノエボシがあります。漢字では「鰹の烏帽子」と書くこの毒クラゲは別名「電気クラゲ」とも呼ばれ強力な毒を持ち、暖かい海に生息するクダクラゲ目カツオノエボシ科の無脊椎動物です。
体長は10cmくらいと小さいですが、触手を伸ばすと50メートルもの長さにもなります。見た目は青く美しい吹き袋と、青い触手と持っていますが、これが実に恐ろしい毒クラゲなのです。刺されると、人の場合でも最悪、死に至ることもあるほどです。一見すると、青い風船やビニール袋に見えますが、浜辺でそのような物体を見かけたら絶対に触ってはいけません。
カツオノエボシの毒は、刺胞という毒針で捕らえた獲物を刺します。人がカツオノエボシに触ると、この刺胞が刺さって毒に侵されます。獲物の魚が刺胞に触れると電気ショックを受けたようにビリビリと震えだし、食べられてしまいます。
カツオノエボシの症状
刺されると電気ショックのような強烈な激痛に襲われます。刺された箇所は炎症を起こし、長時間続く痛みとともに腫れ上がります。そしてさらに2度刺されてしまうとアナフィラキシーというアレルギー反応を起してショック死してしまう危険があります。
ある人は、カツオノエボシが腕を巻くようにとりついた結果、腕が太ももよりも太く腫れ上がってしまったといいます。病院嫌いだったため1週間放置すると、腕が紫色、さらに黒ずみ、39度以上の熱にうなされました。いよいよ病院に行くとなんと腕は壊死寸前だったといいます。それだけ恐ろしい毒を持っているということですね。
クラゲの刺し傷には「酢」が効くといわれていますが、カツオノエボシの場合にはそれは逆効果になってしまい、刺胞から毒が発射されるので、海水をかけて触手を洗い落とすのが良いです。そのあとは病院に行くべきです。
刺されたときの正しい対処法は、海水で洗い流し、素手は使わずにタオルなどで触手を除去します。そのあと、氷や冷水で患部を冷やして病院の治療を受けることです。
逆に間違った対処法として知られているものがあるのでご紹介します。
間違い1.砂をかけて、もむようにして刺胞を取り除く。これは刺胞を皮膚に刷り込むことになってしまいます。
間違い2.「酢」をかける。ハブクラゲなどの刺し傷には有効ですがカツオノエボシの場合は「酢」の刺激によってさらに毒が発射されてしまいます。
間違い3.真水で洗う。真水の浸透圧によって刺胞の毒が体の中へ流れ込んでいきます。
カツオノエボシの生息地
カツオノエボシの生息地は世界中の暖かい海であり、日本ではカツオが太平洋沿岸に現れるのと同じ時期にやってきます。年間の流れでは、春先の3月に九州南部に、5月には本州中部へ、8月から9月にかけては三陸北部・北海道南部へと順次北上していきます。その後はまた南へ降りていきます。
今回は、9月にも関わらず神奈川県で大量発生しました。これは、台風によって大洋海に生息するいろいろな動物が吹き寄せられるのですが、その一環と思われます。
また、太平洋沿岸だけでなく8月下旬~10月頃には日本海沿岸にも発生するので注意が必要です。
カツオノエボシが神奈川県湘南で大量発生しサーフィンは危険
こちらがツイート画像です。
夏にサメが出て大騒ぎになりましが、今度はカツオノエボシが大量発生です。
東日本豪雨など自然災害も起きていますが、自然や動物の事件が続いていると思うのは私だけではないはずです。
今日神奈川でサーフィンとかしてる人、気をつけてください。
カツオノエボシ大量発生してます。30分歩いて36個、異常です。普通に死者出るレベル。 pic.twitter.com/c8pCAqFTlj
— やまがらがら (@variedtitit) 2015, 9月 12
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