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日本時間の10月24日朝、史上最強のハリケーン「パトリシア(Patricia)」がメキシコに上陸しました。上陸場所は中米メキシコ西部ハリスコ州の太平洋沿岸です。2005年に大災害を巻き起こしたあのカトリーナをも凌ぐ激しさといわれ、大変なことになっています。被害予測もカトリーナ以上となるかもしれません。
目次
史上最強ハリケーンパトリシア
最大瞬間風速は100m/s、中心気圧は892hPa。
ハリケーンパトリシアは、ハリケーンの強さを表す「シンプソン・スケール」において最高レベルのカテゴリー5に記録され、沿岸地域には猛烈な雨を降らせています。
NHC(アメリカ国立ハリケーンセンター)によると、メキシコ上陸前の最大風速はなんと90メートルだといいます。信じられません。どれだけスゴイ暴風なのか想像できませんね・・・。
政府の対応
メキシコ地元当局は、住民たちや観光客を避難させて、港や学校は閉鎖されたといいます。そして、エンリケ・ペニャニエト大統領はツイッターで、パトリシアを「世界史上最も危険な」ハリケーンであるといい、「わが国は大きな危機にさらされている」とツイートしています。
メキシコ政府がいま最も優先するべきは、国民の命を守ることだそうです。事態の深刻さが伝わってきますね。
ハリケーンパトリシアの進路予想
メキシコ国家水委員会によれば、ハリケーンパトリシアは、メキシコを横断してメキシコ湾へ抜けたあとは、アメリカに上陸する可能性もあるそうです。アメリカも危険ということですね。
NHC(アメリカ国立ハリケーンセンター)は、メキシコの4つの州で、およそ510mmという大雨が降るという予想をして、洪水・地すべりに警戒を呼びかけています。
一部の州では、なんと「年間降雨量の40%に相当する雨」が48時間に集中して降ると予測しているんだとか。恐ろしいです。
ハリケーンパトリシアの被害予測 カトリーナを上回るか
2005年、ハリケーン「カトリーナ」はアメリカ南東部に上陸して1800人以上の犠牲者をだしました。パトリシアはそのカトリーナの被害を上回るのではという予測もあります。
ニューオーリンズの街は8割が水没し、2万8500人もの人が避難を強いられました。カトリーナが去ったあとも思うような復旧活動は進むことなく、感染症による二次災害や、治安を失った街には略奪・放火、さらに救援車両が襲われるということまで起こり、街は完全な無法地帯と化したのでした。
ハリケーン「カトリーナ」は最大風速78m/s 最低気圧902hPa、
それに対して「パトリシア」は最大瞬間風速は100m/s、中心気圧は892hPaです。
とんでもないことが数値からもわかります。
カテゴリー5のハリケーン メキシコ上陸は過去1回のみ
カテゴリー5を記録したハリケーンがメキシコに上陸したのは、あとにもさきにも1959年の1度だけで、その時は1800人以上の犠牲者を出しました。
原因はエルニーニョ現象?
エルニーニョ現象によって太平洋の海水の温度があがり、ハリケーンが発達しやすい状況が続いているようです。ハリケーンは、温かい海水からパワーを得るからです。
エルニーニョ現象は2016年春まで続くと見られているので、パトリシアが去ったあとも引き続き警戒が必要だと思われます。
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