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2月12日(金)未明
アメリカのマサチューセッツ工科大を中心にした
国際研究チーム「LIGO(ライゴ)」が
「ブラックホール」等が動く際の時空の歪みから伝わる
「重力波」の初観測に成功しました。
これにより、アインシュタインの「一般相対性理論」
の正しさ裏付けることになりました。
アインシュタインは「重力波」があることを予言していていたのです。
目次
「重力波」とは
「重力波」とは、
「ブラックホール」などの質量が馬鹿でかい物体が動く時に
その物体の周りで起こる時空(時間と空間)の歪みから、
「波」として伝わる現象のことです。
ただし、その波はとても小さくもあります。
「重力波」が起こるのは
「ブラックホール」などが動くとき以外にも
・宇宙が誕生した直後に放出された
・重い天体同士が互いの周りを回る連星の動きによって
などといった原因が考えられています。
アインシュタインが予言
1915~1916年
アインシュタインは「重力波」について、
「一般相対性理論」に基いて存在を予言していました。
「一般相対性理論」はこれまで
宇宙の膨張を示す観測や
ブラックホールの存在を示す観測から
理論の正しさが確認されてきました。
しかし、「重力波」で伝わってくる時空の歪みは
とても小さいので、今まで観測に成功したことはありませんでした。
国際研究チーム「LIGO(ライゴ)」は、
2002~2010年、「重力波」の観測に成功しませんでしたが
その後、検出器の性能アップをして、
2015年から観測を再開していました。
国際研究チーム「LIGO(ライゴ)」
国際研究チーム「LIGO(ライゴ)」は、
アメリカのマサチューセッツ工科大を中心に結成され
世界15カ国の大学から参加した研究者は1000人以上です。
「LIGO(ライゴ)」が持つ「重力波検出装置」
1辺あたり長さ4キロの管を、L字形に配置したもので
直角に交わる部分から、ふたつの方向に同時にレーザーが放たれ
4キロ先に設置した鏡に反射して戻ってきたレーザーを
重ねあわせる仕組みです。
「重力波」の検出方法
宇宙からの「重力波」で時空が歪むと、
レーザーの「光源と鏡との距離」がわずかに変化します。
この変化を、重ねあわせたレーザーのズレから検出します。
<重力波>世界初観測 国際研究チーム 宇宙誕生のなぞに光
アインシュタイン一般相対性理論の正しさを改めて裏付け国際研究チーム「LIGO(ライゴ)」重力波検出装置 pic.twitter.com/LFsbkuW4Oy
— クロスケ (@kuro_we) 2016, 2月 12
「重力波検出装置」は日本とヨーロッパにもある
今回、「重力波」の観測に初めて成功したのは
アメリカの「LIGO」ですが、
「重力波検出装置」は実は日本とヨーロッパにもありますので
アメリカに負けていられませんね。
日本の「重力波検出装置」は
「KAGRA(かぐら)」という大型低温重力波望遠鏡で、
岐阜県飛騨市の東大宇宙線研究所で建設されました。
2015年にノーベル賞の物理学賞に輝いた、
梶田隆章所長たちが、「重力波」観測を目指して奮闘中です。
ヨーロッパの「重力波検出装置」は
「VIRGO(バーゴ)」といいます。
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