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漫画家の吉野朔実(よしのさくみ)さんが4月20日に死去していたことがわかりました。
享年57才でした。
吉野朔実さんの死因は病気だということですが、何の病気かは発表されていません。
吉野朔実さんは短期大学卒業後に「ウツよりソウがよろしいの!」でデビューしました。
代表作には、「少年は荒野をめざす」「ジュリエットの卵」などがあります。
「吉野朔実劇場」という本にまつわるエッセイ漫画を「本の雑誌」に連載中でしたが、漫画では2004年~2014年に月刊IKKIに連載した「Period(ピリオド)」が最後の連載漫画でした。
最期の漫画が「Period(ピリオド)」だったのいうのは、皮肉なのか、それとも吉野朔実さんは死期を予感していたのでしょうか?なにかしら病気の兆しを感じていたのかもしれません。
目次
吉野朔実 経歴・プロフィール
吉野朔実さんは大阪府出身の1959年2月19日生まれ、O型でした。
父親の転勤によって、熊本県や東京ほか転々と過ごしました。
■大学
大学は、短期大学を卒業しています。
■デビュー
1980年21才の頃、少女漫画誌「ぶ~け」に、作品「ウツよりソウがよろしいの!」でデビューしました。
■代表作
少女漫画誌「ぶ~け」1985年から掲載した「少年は荒野をめざす」「ジュリエットの卵」が代表作です。
「少年は荒野をめざす」は、自分を男性だと思っている文学少女の物語。
「ジュリエットの卵」は双子の兄弟の物語です。
■作風
「ぶ~け」で活躍した「純情クレイジーフルーツ」松苗あけみさんや、青年漫画家の山本直樹さんの影響を受けたことをコメントしています。
吉野朔実 教祖
吉野朔実さんをネット検索するキーワードに「教祖」と出てきます。
ただこれは吉野朔実さんが教祖と崇められているわけではないようです。
吉野朔実さんの作品では、教祖が題材になることがあるようです。
例えば、1993年~1994年の作品「Eccentrics(エキセントリクス)」には教祖が出てきます。カウンセラーの鹿島先生が「教祖様」扱いされたりなどです。
2003年の作品「透明人間の失踪」収録の「霜柱の森」の主人公は小学生ですが、彼は新興宗教の教祖様にされようとしています。
吉野朔実 period(ピリオド)
吉野朔実さんが2004年~2014年に月刊IKKIに連載した「Period(ピリオド)」は、幼い2人の兄弟と父親の物語です。
主人公は二人の幼い兄弟、迥(ハルカ・兄)と能(ヨキ・弟)。母親は家を出たまま戻らず、兄弟は父・戒人と3人暮らし。冷徹な大学教授である父は、毎日のように兄弟に理不尽な暴力をふるい、二人はそれに耐える日々を送っていた。しかしそんな父は、“ある事故”を境に、別人のように穏やかになり、その後、入退院を繰り返すようになる。やがて父は二人を我が手で育てることを断念し、家を売って金を作る。そして、その金を預けた貸金庫の鍵を迥に託し、一人、終わりのない入院生活に入った――。父の“影”に支配されつつ二人で生きる兄弟、そして出会った仲間たちの流転する運命の物語が、連載開始から11年を経てついに完結!!
引用:http://csbs.shogakukan.co.jp/
「テルマエ・ロマエ」の漫画家ヤマザキマリのツイッター
吉野朔実さんの作品は漫画家になる前から周りの友人達に「漫画に興味が無くてもこれは読んで」と薦められたりプレゼントされたりして、本棚には何冊も並んでいます。同じ作品を何度も何度も繰り返して読みました。
ご冥福をお祈りします……https://t.co/5ED1hOLKoS— ヤマザキマリ Mari Yamazaki (@Thermari) 2016年5月2日
ネットの反応
わたしにとっての80年代というのは、村上春樹ではなくて、本当のところは、ぶーけとニューウェーブで、ぶーけといえば吉野朔実さんと松苗あけみさんだった。『ノルウェイの森』前後の作品として『月下の一群』を取り上げようかと思っていたところに……。
— 大見崇晴@『「テレビリアリティ」の時代』 (@ohmitakaharu) 2016年5月2日
吉野朔実の本のおかげで今ニャーゴを倍に面白く見られているし、ぶ~けを買ってたのも吉野朔実目当てだったし、ほんとうにどんな人物だったのか気になるけど覗けないでいた人だった さんづけできないくらい遠い人だった 急死とは…
— イエティ (@mmnm_0) 2016年5月2日
帰宅早々、吉野朔実さんの訃報を知ってビックリした。
彼女が「本の雑誌」で連載していた「吉野朔実劇場」が好きで、単行本も買ったほど。思えば、ポール・オースターの作品を読むようになったのも、それがきっかけだった。
ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。— えみきち (@Emikichi_08) 2016年5月2日
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