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2004年にアメリカ・ニューヨークで起きた「組織バンク事件」について、2017年3月9日放送「奇跡体験!アンビリバボー」が真相に迫ります。
「組織バンク事件」とは、遺体から勝手に骨・腱・皮膚などを採取して、書類をデタラメに偽造してうえで正規ルートで病院などに販売、莫大な利益を得たというもの。
主犯格はマイケル・マストロマリノ
組織バンク「バイオメディカル・ティシュー・サービス」の事業主でした。
嫁のバーバラは、マイケルが人命を救う事業をしていると信じて手伝っていたのですが、ある日警察にマイケルが逮捕され、悪魔の所業が発覚するのです。
骨・腱・皮膚などを採取した遺体の数は1000以上!
アメリカ・ニューヨークだけでなく複数の州にわたって悪魔の所業は行われていました。
「組織バンク事件」とはどんな事件で、その真相は?
逮捕後のマイケルと、バーバラの現在にも迫ります。
目次
■バーバラの旦那マイケルが「組織バンク」で成功
2004年アメリカのニューヨーク
バーバラの旦那マイケル・マストロマリノは、結婚後に組織バンクの事業「バイオメディカル・ティシュー・サービス」を起業して成功。
夢のマイホームも手に入れ幸せな夫婦生活。
組織バンクとは、遺族の承諾を得て、遺体から骨・皮膚・腱などの組織を採取して販売する事業です。
多忙なマイケルは帰宅しない日々が続きます。
バーバラは、マイケルが過去に1度だけ不倫をしたのでそれだけが心配でした。
しかしマイケルの取引先の「移植製品加工メーカー」を夫婦で訪問。
多忙な理由に納得して不倫の心配は消え、人命を救う事業だと実感もしました。
それからは組織バンクの種類作成などを手伝うようになります。
そんなある日、バーバラ夫妻の自宅に突然警察が来てマイケルが逮捕されます。
何が起こったのかわからず驚くバーバラ。
実は旦那のマイケルは世界を震撼させる「悪魔の所業」に手を染めていたのでした。
■マイケルが逮捕された悪魔の所業…「組織バンク事件」とは?
マイケルは、遺族の許可を得ないで遺体から採取した骨・皮膚・腱などの組織を、葬儀場と火葬場を経営するガーゾーン兄弟から買い取っていました。
HIVや肝炎などの患者だった遺体もありました。
そんな危険な骨・皮膚・腱などを、マイケルは病院に移植用として売っていたのです。
■「組織バンク事件」ガーゾーン兄弟が逮捕
兄弟は兄ジェラルド・ガーゾーン(48才)とルイス・ガーゾーン(66才)
2004年2月~2005年10月にわたり、経営する葬儀場と火葬場に運ばれた遺体から、遺族に無許可で、しかも医学検査なしに骨・皮膚・腱などを採取していました。
さらにそれらの中には、疾病患者の遺体もありました。
臓器売買は、アメリカの法律では禁止されていないので高額取引されています。
ただし、遺族の許可は必要です。
ガーゾーン兄弟は勝手に骨・皮膚・腱など採取して、遺体は火葬して証拠も残りませんでした。
■「組織バンク事件」マイケルが逮捕
なんとマイケルは「組織バンク事件」の主犯格でした。
マイケルはガーゾーン兄弟から連絡が来ると、元看護師による「切り出し部隊」を現地へ派遣して遺体から骨・皮膚・腱などを採取していました。
違法に採取した組織は、1件あたり約4000ドル(約44万円)で販売。
マイケルは莫大な利益を得ていました。
■悪魔の所業…「組織バンク事件」に真相 病原菌に感染している遺体も
マイケルの「組織バンク」は人命を救う事業だと信じていたバーバラ。
「悪魔の所業」・・・いや「悪魔の事業」です。
遺体の数は当初わかったのは244。
マイケルはガーゾーン兄弟に244遺体の報酬として24万5000ドル(約2700万円)を支払っていました。
そのうち身元が判明したのはたった49人です。
最終的にわかった遺体の数は、ペンシルベニア州・ニューヨーク州・ニュージャージー州で合計1000以上。
中には有名なイギリス出身のテレビジャーナリスト、アリステア・クックの遺体も。
「組織バンク事件」によってマイケルは380万ドル(約4億円) を不当に得たようです。
さらに恐ろしいのは、HIVや肝炎など病原菌に感染した患者の遺体もあったこと。
皮膚移植や歯のインプラント、整形外科の治療に使われると、移植を受けた患者が感染する危険性があります。
実際に移植を受けた患者の家族たちが、数百件の訴訟を起こしました。
違法に採取した骨・皮膚・腱などは、正式に販売できるよう書類を偽造。
名前・年齢・死因などは全部デタラメでした。
なので、感染の危険性があるかは書類上わかりません。
捜査当局がある遺体を掘り起こしてみたら、下半身の骨のほとんど採取されて、骨の代わりに塩ビ管が埋め込まれていたというから驚きです。
■マイケルと嫁バーバラの現在は?
■マイケルの現在
2008年、マイケルは裁判で書類偽造や人体の窃盗など数百件もの罪に問われました。
数百件の罪で有罪確実なので、終身刑は間違いない状態。
ところがマイケルは体調を崩して入院。
2013年、49才でがんで死去したのでした。
なのでマイケルは現在この世にいません。きっと地獄でしょう。
■バーバラの現在
旦那マイケルが亡くなったあと、嫁バーバラは、旦那の莫大な遺産の中から賠償金を支払いました。
死後離婚もしました。
これで「組織バンク事件」は終わりかと思いきや、バーバラにはマスコミから取材が待っていました。
2010年にテレビ出演し、マイケルとの半生を告白。
「組織バンク事件」はマスコミによって多くの人に知られることに。
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