【闇サイト殺人事件】恋人へ託した暗証番号の暗号とは?被害者母はブログで署名を集め死刑を求めた

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「闇サイト殺人事件」とは、「闇の職業安定所」という闇サイトで知り合った犯人3人(川岸健治・神田司・堀慶末)が、金目当てに被害者を遅いクレジットカードの暗証番号を聞き出してうえで殺した残酷な事件のこと。

しかし被害者の磯谷利恵さんが答えた暗証番号はウソで、被害者を殺したあと犯人たちは金を手に入れることはなかった。

被害者は父を早くに亡くし母と2人暮らしであり、母の夢だったマイホーム貯金を守るため暗証番号を犯人たちに教えなかった。犯人に教えた暗証番号は、のちに恋人が暗号を解読したが、解読した暗号には彼女のメッセージが残されていた。

被害者の母親は、犯人全員を死刑にするため、ブログを開設して多くの署名を集めた。しかし犯人全員が死刑になることはなく、日本の司法制度に怒りを覚える人は多かった。

主犯の川岸健治は無期懲役、神田司は死刑、堀慶末は無期懲役。だが堀慶末は現在、「闇サイト殺人事件」とは別の余罪で死刑判決が出ている。
 
  

 
 

■闇サイト殺人事件 被害者に暗証番号を強要


○史上最悪の男たちに殺された娘
2007年8月、愛知県に住む会社員の女性が殺害された闇サイト殺人事件。
被害者の女性は、2歳の頃、父を病気で失い、母親1人子1人、助け合って暮らしてきた。
そんな彼女が、闇サイトと呼ばれるインターネット上の掲示板を通して知り合った男3人に
拉致されたあげく殺害された。その理由は「今すぐ金が欲しい」というただの金銭目的。
無残に奪われた娘の命。男たちを決して、許すことができない母は3人の極刑を望み、
母親の熱き戦いがはじまった…。
引用:http://www.ntv.co.jp/gyoten/
予告動画:

■闇サイト「闇の職業安定所」で集まった3人

犯人は川岸健治・神田司・堀慶末の3名で、全員カネに困っていた。
住所不定無職の川岸健治は、闇サイトに投稿をして犯罪仲間を募り、神田司・堀慶末の2人と知り合う。

2007年8月21日初めて会った3人。最初は、夜間金庫やパチンコ屋に強盗に入ろうと話し、ダーツバー襲撃に向かうも休み・・別の会社事務所の金庫を盗みに行くも金庫がない・・失敗だらけだった。

しかし「金を持っている女を拉致し、カードを奪って引き出そう」というアイデアが出る。若いOLを拉致して、銀行口座の暗証番号を聞き出して金を手に入れたら殺す計画を立てる。

3日後の2007年8月24日よる7時過ぎ
「ブランド品とか持っていなくて、黒髪で、あんまり派手じゃない地味系のOLだったら、たくさん貯金しているだろうから」とターゲットを決めて、「金持ちが住んでいそう」という理由から、名古屋市千種区内で車を使って女性を物色する。

■暗証番号を聞き出す金目当ての犯行

そこで見つけたのが被害者の名前は磯谷利恵さん(当時31才)だった。彼女は自宅まであと100mの距離を帰宅途中の、現場は愛知県名古屋市千種区の路上。
犯人3人は道を尋ねるフリをして、磯谷利恵さんを車内に押し込んだ。身長155cmの小柄な彼女は、身長180cmという大柄の堀慶末に捕まったらひとたまりもなく、現場から連れ去られた。

手錠をかけて財布から約6万2000円とキャッシュカード2枚などを奪った犯人。
さらに包丁で磯谷利恵さんを脅してキャッシュカードの暗証番号を聞き出す。しかし彼女は気丈に振る舞い、ただし暗証番号を伝えなかった。

キャッシュカードは、800万円以上の預金があり、それは母親が夢だったマイホームを買うためのお金だった。磯谷利恵さんは幼いころに父を白血病で亡くし、それ以来母親と娘2人で生きてきた。

「忘れた」など正しい暗証番号を言わない被害者に、堀慶末は5分間のカウントダウンを行い包丁で脅していく。

犯人たちは磯谷利恵さんからついに暗証番号を聞き出した。川岸健治が彼女を見張り、堀慶末と神田司が車から降りて話していると、磯谷利恵さんが大声を出した。

神田司は逃げようとした磯谷利恵さんの首を絞め、堀慶末はハンマーで返り血が飛び散るほど頭を殴る。さらガムテープで口をふさぎ、頭にビニール袋をかぶせ、頭を30回以上叩いて、殺した。

■闇サイト殺人事件 暗証番号は恋人へ解読を託したメッセージ


磯谷利恵さんが答えた暗証番号は「2960」だったが、これも正しい番号ではなかった。8時間半後、銀行で金を引き出そうとしたとき暗証番号がウソの番号だとわかった。

当時、磯谷利恵さんの恋人だった5才年下の大学院生によると「2960」とは「憎むわ」という暗号だと解読した。彼女は、普段から数字の語呂合わせ遊びが好きなことを恋人は知っていたから。

磯谷利恵さんは殺される恐怖のなか、恋人に解読を託し、母親と恋人に犯人たちへの極刑をメッセージとして残したのだろう。

■闇サイト殺人事件 犯人3名


闇サイト殺人事件の犯人は川岸健治・神田司・堀慶末の3名。

■A 川岸健治

当時40才・仕事は無職・本籍愛知県津島市
8月17日闇サイトに「刑務所から出てきたばかりで、派遣をやっています。実にばかばかしい。東海地方で一緒になんか組んでやりませんか」と金目当てで犯罪仲間を募集する投稿をした。

■K 神田司

当時36才・仕事は朝日新聞の新聞拡張員・愛知県豊明市在住
川岸健治の投稿に対して「以前はオレオレ詐欺をメーンにしていたのですが、貧乏すぎて強盗でもしたいくらい」と、余罪に詐欺があることをメール返信している。
群馬県生まれ、幼い頃に両親が離婚。親戚宅を転々とし、成人後は愛知県で就職するが、闇サイトで違法収入も得ていた。
闇サイト殺人事件当時は、詐欺などの余罪で有罪判決の執行猶予期間中。

■C 堀慶末

当時32才・仕事は無職・名古屋市東区在住
川岸健治の闇サイトの投稿きっかけに知り合う。
当時「碧南市パチンコ店長夫婦殺害事件」など2つの強盗殺人未遂事件で逃亡中など余罪があった。
また、当時名古屋市東区内マンションで女性と同居中だった。
 
 

 
 

■闇サイト殺人事件 犯人を逮捕


闇サイト殺人事件の犯人逮捕のきっかけは、川岸健治が自首したことだった。愛知県警本部に犯行をほのめかす電話をして事件が発覚し、逮捕された。

その後、ケータイの通信記録などから神田司と堀慶末が特定され逮捕された。

ただ、川岸健治が自首した理由は金目当てに被害者を殺しておきながら「死刑になりたくないから」という自分勝手な理由だった。

事件を受けて闇サイト「闇の職業安定所」は8月27日に閉鎖された。

■闇サイト殺人事件 被害者母がブログを開設


被害者の母親は「もう少し(あと100m)で自宅に着けたのに」「犯人を絶対に許せない」という内容の手記をマスコミに寄せ、犯人全員を極刑にするために署名を集めるブログを姉と一緒に開設。
その結果、2007年10月1日に10万人、2008年12月18日に目標30万人以上の署名を集めることに成功し、最終的に33万2806人の署名が集まった。
http://www2.odn.ne.jp/rie_isogai/

■闇サイト殺人事件 犯人らの裁判結果 堀慶末の余罪がヤバい


2007年9月14日、犯人3人は死体遺棄罪で起訴され、強盗殺人罪・営利目的略取罪・逮捕監禁罪でも逮捕された。
犯人3人は容疑を認めたが一方で、「反省はしていない」「謝罪するつもりはない」なと反省の色を微塵も見せなかった。
被害者への心境を尋ねても「お気の毒」「運が悪かった」と答え、全く反省していない。

2008年3月18日
神田司と堀慶末に死刑が言い渡された。川岸健治は主犯だが、自首したので無期懲役の判決となった。
神田司は即日控訴したが、その後4月13日に自ら控訴を取り下げ死刑が確定している。ちなみに神田の余罪はオレオレ詐欺の常習犯だった。

2010年8月9日
名古屋高裁での控訴審初公判。堀慶末の心理鑑定結果が証拠採用され、なんと死刑判決を破棄され無期懲役が言い渡された。

■A 川岸健治
➝無期懲役
■K 神田司
➝死刑
■C 堀慶末
➝死刑破棄➝無期懲役

2015年6月25日
神田司は名古屋拘置所で死刑が執行された。没年44才。

堀慶末は死刑破棄され無期懲役となったわけだが・・・
2012年8月3日
闇サイト殺人事件の9年前、1998年6月に現金6万円を奪った「碧南市パチンコ店長夫婦殺害事件」で強盗殺人未遂事件の主犯として強盗殺人罪で再逮捕・起訴された。
さらに、闇サイト殺人事件の前年2006年、名古屋市守山区脇田町で高齢女性を絞め殺して現金を奪った強盗殺人未遂事にも関与したとして、再逮捕・起訴された。
2017年現在、堀慶末はそれらの事件で死刑判決を受け、最高裁に上告中だ。
 
 

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