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背中の痛みを感じた場合、それは病気のサインである可能性があります。
背中の中央に痛みがある場合は、肩こりや腰痛のような症状なら筋肉疲労や筋肉痛ですが、刺すような痛みがある場合は神経痛の病気のサインです。
また、背中の右側に痛みがある場合は、肝臓の病気のサインとなります。
背中の左側に痛みがある場合、膵臓炎・膵臓癌、胃炎・胃癌、狭心症・心筋梗塞といった病気のサインですが、この記事で解説する背中の痛みは「中央」と「右側」になります。
目次
背中の痛み「中央」は神経痛に注意
背中の中央に痛みを感じる場合、単なる筋肉疲労や筋肉痛か、「胸郭出口症候群」という病気の可能性があります。
背中に違和感や不快感、だるさ・しびれ、鈍痛を感じたら、これは筋肉疲労によって筋肉が硬くなっているからです。デスクワークなど長時間同じ姿勢でいる仕事の場合に起こりやすく、肩こりや腰痛のような症状が起こります。休養をとって筋肉疲労を取り除きましょう。
しかしもし、刺すような痛みを背中に感じたら、病気の疑いがあります。
刺すような痛み「胸郭出口症候群」
「胸郭(きょうかく)出口症候群」とは、骨や筋肉が神経と血管を圧迫する神経痛の病気です。「胸郭出口」は鎖骨と肋骨の一番上にあり、神経と血管の通り道となっています。
・背中の痛みと症状
「胸郭出口症候群」は神経が圧迫されるので、刺すような鋭い痛みや、しびれたりビリビリする症状があります。また、血管も圧迫されるので血流が悪くなり、腕や手が青白く変色していきます。
症状が悪化すると耳鳴りやふらつき、後頭部から耳にかけてのしびれ、口のしびれまで引き起こすことがありますので、症状に気づいたら、整形外科を受診することをオススメします。
背中の痛み 右側
背中の右側に痛みを感じる場合、肝臓と胆のうの病気の疑いがあります。
・1.全身がだるい→肝炎
・2.疲れやすい→肝臓がん
・3.みおおち激痛→胆石症
・4.みぞおち激痛→胆のう炎
・5.発熱・下血→胆管がん・胆管がん
1.全身がだるい「肝炎」
「肝炎」は3種類「急性肝炎」「慢性肝炎」「劇症肝炎」に分類されます。
「急性肝炎」は一過性で、治療すれば数ヶ月で症状は治まります。「慢性肝炎」は急性肝炎が治らないまま半年以上続いている状態をいいます。「劇症肝炎」は急性肝炎の1%の人がなるといわれ、最悪の場合死に至ります。
・背中の痛みと症状
「肝炎」は背中の右側「肩甲骨付近と右胸」に痛みが出ます。全身がだるくなり、発熱や食欲不振、吐き気・黄疸などの症状があります。症状が風邪に似ているので、重症化するまで気づかない場合もあります。※黄疸とは、胆管が詰まって胆汁の流れが詰まって起こる症状です。
・原因
「肝炎」の原因は、アルコールの過剰摂取と、カキによる感染です。
2.疲れやすい「肝臓がん」
「肝臓がん」には、肝臓の細胞そのものに出来た「原発性肝臓がん」と、他の臓器から転移した「転移性肝臓がん」があります。
・背中の痛みと症状
「肝臓がん」は背中の右側「肩甲骨付近と胸」に痛みが出ます。疲れやすくなり、みぞおちにシコリやお腹が張るといった症状があります。「肝臓」は「沈黙の臓器」とも呼ばれ病気の初期には症状が現れないのも特徴です。
3.みぞおち激痛「胆石症」
「胆石症」とは、胆のうの器官に石ができる病気です。胆石が原因で「胆のう炎」を併発することもあります。
・背中の痛みと症状
「胆石症」は背中の右側「右肩から背中にかけて」痛みが出ます。みぞおちからお腹の右上にわたって激しい痛みに襲われます。他にも、吐き気・嘔吐、黄疸などが起こり、尿の色が濃くなる、便が白っぽくなるということもあります。
・原因
「胆石症」の原因は、暴飲暴食・脂肪分の過剰摂取・肥満・ストレスなどです。脂肪分の多い食事をした際、背中の右側に痛みがあるようなら「胆石症」を疑いがあります。
4.みぞおち激痛「胆のう炎」
「胆のう炎」とは、胆のうが炎症を起こす病気です。
・背中の痛みと症状
「胆のう炎」は背中の右側・右肩に痛みを覚えたり、みぞおちに激痛が走ることがあります。ほかにも吐き気・嘔吐、発熱・黄疸などの症状があります。
・原因
「胆のう炎」の原因は、胆石や細菌による感染です。
5.発熱・下血「胆管がん・胆管がん」
「胆管がん」とは肝臓で作られた胆汁を流す「胆管」に出来たがんです。「胆管がん」とは胆管の脇にある胆汁をためる胆のうに出来たがんです。
・症状
「胆管がん・胆管がん」は背中の右側とみぞおちから右上腹部に痛みが出ます。ほかに発熱、食欲不振・体重減少いった症状があります。黄疸が出来ることもあり、皮膚や白目が黄色くなって、茶色い尿・白い便が出て、全身にかゆみが起こります。
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