ホテル女王レオナヘルムズリーの遺産相続は孫より愛犬マルチーズに14億!「旦那と結婚しておとぎ話のプリンセスに」

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レオナヘルムズリーは遺産相続で、孫よりも愛犬のマルチーズに14億円もの莫大な遺産を渡す遺書を書いて全米を騒がせたアンビリバボーなホテル女王です。

貧乏な子供時代に母親から『おとぎ話のプリンセスになれば幸せになれる』といわれ、結婚と離婚を繰り返した結果、最後に結婚した旦那は総資産1兆8000億円の不動産業の帝王。おとぎ話のプリンセスになりました。

そしてレオナヘルムズリーは自らホテルを経営してホテル女王となりましたが、最愛の息子の突然の死後は、訴訟され刑務所に服役するなど転落。しかし金だけは持っていました。

その後、旦那も死んで全財産を相続し、おとぎ話にピリオドを打って死去しますが、遺書に書いた遺産相続はまさにアンビリバボーな内容でした。
  
 

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■アメリカのホテル女王・レオナヘルムズリー プロフィール(画像)


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名前:レオナ・ヘルムズリー(Leona Helmsley)
本名:リナ・ミンディ・ローゼンタール
出身地:アメリカのニューヨーク
生年月日:1920年7月4日
没年月日:2007年8月20日
年齢:享年87才
性格:強欲でケチ
職業:ホテル経営者・自称「ホテル女王」
あだ名:意地悪女王

■おとぎ話のプリンセスに憧れた少女時代

レオナヘルムズリーの本名はレオナ・ミンディ・ローゼンタール。ポーランドからのユダヤ移民で帽子職人の両親のもと、ニューヨーク郊外で誕生しました。

少女時代はいつも母親から「おとぎ話の主人公になりなさい。プリンセスになるの。そうしたら絶対に幸せになれるから」と言われ続け育ちました。

そうしてローゼンタール家は6回以上引っ越しをしてマンハッタンに落ち着き、レオナ少女はリンカーン高校を中退後、ユダヤ苗字のローゼンタールからロバートに改名し、美人なルックスも活かしてモデルや秘書として働き始めました。

■旦那と結婚・離婚

母親に言われた通りプリンセスになり幸せになろうとしたレオナは金持ちと結婚します。

1941年20才で弁護士と結婚し21才で息子を出産。しかし12年後32才で離婚しました。

すると1953年33才で今度はアパレル会社社長と再婚。しかしこれも7年後40才で離婚。資産が物足りなかったのでしょうか。

一方でレオナは不動産ブローカーとして活躍し、40代後半には不動産会社の副社長にまで出世。ビジネスの才能があったようです。

■おとぎ話のプリンセスに

60年代後半。不動産会社副社長になったレオナは不動産王ハリーヘルムズリに近づき、1972年52才で結婚してレオナヘルムズリーとなります。

旦那ハリーは、世界に名をとどろかす総資産1兆8000億円(50億ドル)の不動産王で11才年上63才。貧しいブルックリンで生まれ育つも法律家のビジネスパートナーと組み、1950年代に不動産ビジネスで財を成した大金持ち。

ハリーは33年前に結婚した嫁がいましたが、いきなり離婚してレオナと再婚したため、噂を流して離婚させたともいわれています。

旦那ハリーは真面目で働き者で控え目な性格でしたが、レオナと結婚するいきなり派手な暮らしぶりが目立つようになりました。

レオナは結婚後するとすぐ、セントラルパークの高級ペントハウスを豪華に大改造し、フロリダ州パームビーチの自宅から自家用ジェットでマンハッタンに通勤しはじめました。ついに『おとぎ話のプリンセス』の夢を叶えたのでした。

■息子と再会

ハリーと結婚した翌年、最初の旦那との息子でたった1人の子供ジェイが、フロリダの別宅で襲われ怪我して入院。ずっと疎遠でしたがこれがきっかけで再会を果たし、レオナは最愛の息子を子会社の重役に就かせました。

自分の幸せだけでなく息子も手に入れたレオナヘルムズリー。

■アメリカのホテル女王に

1980年60才でヘルムズリー・ホテル・チェーンの社長に就任。ニューヨークをメインに全米30のホテルを展開するテルチェーンの運営を手がけ、この頃にはエンパイアーステートビルを筆頭に、ヘルムズリービル、パレスホテルなどニューヨークの高級不動産を手にいれています。

一方で旦那ハリーはビジネス展開や投資、不動産などで巨額の富を築いていきました。

レオナヘルムズリーはホテルの徹底したサービス向上と、「ホテルの女王」を自称する派手なマーケティングが当たり、25%だったホテル稼働率が3倍の75%に。

しかしビジネス成功の一方で、短気でヒステリックで財布のひもが固いので社内では「意地悪女王」「けちの女王」と不名誉なあだ名がつけられました。

■最愛の息子の死

「ホテル女王」として君臨するなか1982年、レオナヘルムズリー62才のとき悲しみが襲います。

最愛の息子ジェイが40才の若さで死去。死因は喘息でした・・・。

ジェイには嫁と4人の子供がいましたが、レオナヘルムズリーは嫁から家と財産を奪い1円も渡しませんでした。これはひどい。

この頃からレオナヘルムズリーの運命は大きく狂い始めていきます。

■経費の私的利用や脱税で逮捕

1986年66才のとき、ケチ経営・今でいうパワハラ・不当解雇などで、従業員から訴訟をおこされたのがきっかけで、経費の私的利用や脱税が次から次へバレてしまいました。

そして家政婦が証言したレオナヘルムズリーの発言は世間に衝撃を与えます。

「税金は庶民が払うもの」
「追徴金支払うぐらいなら、刑務所に行く方がましよ」

数十万ドル相当の宝石などの税金を脱税していたのです。

結局その言葉通りレオナヘルムズリーは刑務所へ。

罰金と4年の服役を言い渡されますが、最終的に1992~1993年にかけて18ケ月間刑務所暮らしと社会奉仕に軽減されました。

↓全然余裕の笑顔

■慈善活動するが・・・

刑務所での服役を終えて1993年に出所すると、病院建設に寄付したり慈善活動を始めます。

一方で、まだまだ従業員からの訴訟は起こされ続け、莫大な賠償金を支払うハメに。

旦那ハリーが病気で倒れると、長年のビジネスパートナーたちからも放漫経営を理由に訴訟をおこされました。

■旦那の遺産を相続

1997年レオナヘルムズリー77才のとき、旦那ハリーが死去して全ての遺産を相続。

レオナヘルムズリーは自分を訴えてきたビジネスパートナーたちに会社を売りました。

■死去

2007年8月20日、レオナヘルムズリーは金持ちが住む高級住宅街であるコネチカット州グリニッジの豪邸で病死。87才でした。

最後の言葉は
「わたしのおとぎ話は終わった」
でした。

ところがレオナヘルムズリーは死んだあとも世間を騒がせました。
 
 

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■アメリカのホテル女王・レオナヘルムズリー 遺産相続の内訳がすごい


レオナヘルムズリーの遺産は25億ドル(約2700億円)と莫大でした。

遺族は、弟、孫4人(=息子ジェィの子供たち)、ひ孫12人。

遺言書に書かれた遺産相続の内訳は
● 愛犬!に最高額1200万ドル(約14億円)
● 弟に1000万ドル(約11億円)と愛犬の世話
● 孫Aと孫Bに、最低年1回の父親の墓参りを条件に500万ドル(約5億4000万円)ずつ
● 孫Cと孫Dは、相続から除外

愛犬に14億円渡すなんてどうかしてます。犬にとってはただの紙切れ!

そして
● 40億ドル相当の保有株式は慈善活動用の信託基金に
● 家の墓は残り300万ドル(約3億5000万円)の信託財産で永遠に維持

■孫Cと孫Dが除外された理由は?

遺書には「彼らも知っている理由により」と書かれていたそうですが、どうやら2人はレオナヘルムズリー確執があったようです。嫌いな相手には1円を渡したくない性格が出てますね。

■アメリカのホテル女王・レオナヘルムズリー その後、孫2人にも遺産相続


レオナヘルムズリーが死去してから約1年後の2008年6月17日。

裁判所は、レオナヘルムズリーが遺書を書いたとき心神喪失状態にあったとして、愛犬への1200万ドルを、裁判所命令で遺産相続の内訳の変えました。

● 愛犬!に最高額1200万ドル(約14億円)

変更

● 慈善団体に400万ドル(約4億3000万円)
● 相続から除外された孫に
 孫Cに400万ドル(約4億3000万円)
 孫Dに200万ドル(約2億1000万円)
 ただしレオナとの確執を公表せず、レオナとのついての全ての書類を引き渡すことが条件。
● 愛犬の相続額は残った200万ドル(約2億1000万円)に減額。

それでも犬に200万ドル(約2億1000万円)も!!

孫2人はよかったですね。羨ましいです。

■アメリカのホテル女王・レオナヘルムズリー 愛犬マルチーズの名前がヤバイ


愛犬の犬種はマルチーズで、名前は「トラブル」といいました。なんと皮肉な名前でしょうか。遺産相続トラブルにぴったり。

きっとレオナヘルムズリーにとっては周囲は人間全員が遺産相続トラブルの元だったから、わざと皮肉を込めて愛犬にこんな名前をつけたのかもしれない。

レオナヘルムズリーの死後、愛犬「トラブル」は、遺産相続が表ざたになったころ脅迫状が殺到したこともあり、フロリダの施設にかくまわれました。会社の広告に出演して注目されたこともあり、すでにみなが知る存在だったのです。

愛犬「トラブル」は減額されたとはいえ200万ドル(約2億1000万円)を相続。

実はその世話代は、年間10万ドル(約800万円)もかかっていました。

・グルーミングに8000ドル(約64万円)
・餌代に1200ドル(約9万6000円)
・身を守るための安全対策費用
といった具合です。

餌はホテルのシェフが調理した高級料理を、純銀の食器で食べていました。そこらの庶民よりも贅沢な食生活です。

そうして主人の死から3年後の2010年に12歳で死去。人間でいえば84才の大往生。飼い主のレオナヘルムズリーの享年87才とほぼ同い年なのは偶然でしょうか。

愛犬「トラブル」が残した遺産は、ヘルムズリー慈善信託基金に引き継がれました。

レオナヘルムズリーは、愛犬「トラブル」が死んだら、自分ら夫婦と同じニューヨーク郊外のスリーピー・ホロウ墓地に埋葬するよう、遺書に書いてましたが、この墓地は動物の埋葬を認めていないのでその願いは叶いませんでした。
 
 

レオナヘルムズリーにとって愛犬だけが、自分を癒してくれる唯一の存在だったかもしれません。

金目当てに近づいてくる人間は腐るほどいたでしょうから、愛犬以外に信用できる相手がいなかったのでしょう。大金持ちなのに寂しい人生。

あのマイケルジャクソンも、チンパンジーのバブルスくんに喋らす事を真剣に考えていたといいます。

■最後に。レオナヘルムズリーのホテルの現在


レオナヘルムズリーが経営していたホテル「ザ・ヘルムズリーパレス」は現在、「The New York Palace Hotel」となっています。

大金持ちや不動産王が登場する海外ドラマ「ゴシップガール」のロケ地として使用されたこともあります。

 
 



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