【スクラップアンドビルド】あらすじとネタバレ。ドラマ結末は「再構築の意味が鮮やかに描かれる」

NHK土曜ドラマ「スクラップアンドビルド」の原作小説を読んだので、キャスト・あらすじと合わせて、結末までネタバレ紹介します。

「スクラップアンドビルド」の原作は芥川賞を受賞した羽田圭介さんの原作「スクラップアンドビルド」。
「スクラップアンドビルド」とは、壊してから再構築するという意味があります。
仕事を辞めて無為な毎日を過ごす主人公が、祖父の介護を通じて自分を「スクラップアンドビルド」していく姿は鮮やかです。

原作小説を読んで犯人・結末ネタバレを紹介するので、NHK土曜ドラマ「スクラップアンドビルド」を見れなかったひとや、テレビで見るほど興味はないけど内容は知っておきたい人は参考になればと思います。

■放送日時 2016年12月17日(土)21:00~22:13
未来を模索して迷走する若者が、自分と向き合い、自らの意思で人生を変えていく様子が描かれた作品です。
 
 

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■NHK土曜ドラマ【スクラップアンドビルド】キャスト


・健斗 28才(柄本佑 30才)
 無職 
 5年働いた会社に嫌気がさして辞めた。
 最初は宅建、その後は行政書士資格試験の勉強を、予備校に行かず独学でしながら就活中。
 行政書士とは無関係な企業の中途採用試験をうけるが、落ち続けている。
・母(浅茅陽子 65才)
・要介護の祖父 87才(山谷初男 82才)

・介護業界で働く友人の大輔(浅香航大 24才)

・彼女の亜美
 肉体的披露を嫌がり、楽をしたがる性格

(山下リオ 24才)
・山岡ボクシングジムの女性(秋元才加 28才)

■NHK土曜ドラマ【スクラップアンドビルド】あらすじ



主人公の健斗(28)は無職。勤務していた会社に嫌気がさして仕事を辞め、行政書士資格試験に向けての勉強をしながら就職活動をしているが、企業の中途採用試験には落ち続け、いやになるほど無為な日々を送っている。

健斗は、母親と、87歳になる要介護の祖父と同居している。
祖父は大きな病気もしておらず年齢からすれば健康体といっていいくらいだが、体が思うようには動かず、口癖は「もう死んだほうがよか」。
そんな祖父にへきえきとする健斗だったが、ある時、ふと健斗は思う。
自分はいままで、祖父の心の叫びを、聞き流していたのではないのか?
ただベッドに横たわり、やがて来る死を待つだけなら、早めに死にたくもなるのではないだろうか。
健斗は自分の今までの祖父への接し方が、相手の気持ちに向き合わない自己中心的なものに思えてくるのだった…。

もやもやする思いを健斗は介護業界で働く友人の大輔に話し、「被介護者を可能な限り手厚く介護することがいちばん効果的なんじゃないか」、と助言される。
「え、どういうこと?」。
「過剰な介護を受けて動かなくなれば、人間、筋肉も脳もいっぺんに衰えるからさ」と大輔が健斗に言う。
祖父が心から望む安らかな尊厳死を迎えることができるように、祖父をできる限り手厚く介護して弱らせてあげようというヘンテコな決意が健斗の心に生まれ、そして祖父との奇妙な介護の攻防戦(?)が始まる。
しかし、祖父に秘められた謎がしだいに大きくなるとともに、事態は思いがけない展開を見せ始めて…。
引用:http://www.nhk.or.jp/dodra/scrapandbuild/

■NHK土曜ドラマ【スクラップアンドビルド】原作読んでネタバレ 結末は?


NHK土曜ドラマ「スクラップアンドビルド」の原作を読んだので結末までネタバレ紹介します。


健斗は毎日やることがない。
新卒でカーディーラーに5年務めたが、トラブル処理や失恋で打ちのめされ、7か月前に会社を辞めた。
それ以降、祖父とはやることがない同士だ。
87才の祖父は、早く迎えが来てほしいと死を望んでいて要介護なのだが、検査をするとなぜか健康体。
数ヶ月前に倒れてからは
・右目のかすみ
・耳が聞こえない
・神経痛
などの本人しかわからない自覚症状があるらしいが原因不明。

何もすることがなく、時間が経つのを待つしかない、暇でベッドに寝そべる健斗は、ある時思った。
今まで祖父の「死にたい」という心の声をきちんと聞いていなかったのでは?
やがて来る死を待つだけなら、早めに死にたくもなるのでは?
自分は、家に生活費を入れるかわりに、祖母の介護という親孝行のポジションに甘んじていたのかもしれない・・・祖父に安らかな尊厳死を与えたい・・

八王子の実家で暮らす彼女の亜紀と、新宿で待ち合わせし行きつけのラブホテルに行く。
ファミレスでは亜紀の愚痴を聞き、健斗はでかい話をするのがいつものパターン。

母は祖父に厳しい。祖父がリハビリをさぼると厳しく叱る。
祖父のことを「くそじじい」と悪態もつく。
健斗が小学2年の時に父が死に、母はずっと介護のストレスにさらされていた。


友人の大輔は、夫婦で実家の一軒家に住んでいる。
大輔は地元の大学を卒業後、介護業界で働いている。
そんな大輔に、健斗が祖父のことを相談すると
「被介護者の動きを奪うのが一番現実的で効果的だろうな、時間はかかるけど」
といわれる。
人間は、体を動かさなくなると、体も頭もあっという間にダメになる。
つまり介護レベルをあげて、体の動きを奪い、結果的に弱らせていくのだ。

・祖父が電気をつけようとすると、代わりに健斗がつける
・祖父が行き来する場所にあるものを整理して障害物をなくす
などを始める。
一方、健斗はランニングや筋トレを自分のために始めた。

トレーニングのせいか、健斗は行政書士資格試験の勉強が、調子よくなってきた。
よく眠れるようになり、メリハリが出た。
筋トレは、まさにスクラップ&ビルド(破壊と再構築)だ。
老人を弱らせるのと逆の行為をすれば、すべての能力は向上し、人生も前進すると悟った
 
 

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4月 真冬が終わり衣替えの季節
祖父はなぜか、服をすべて丁寧にたたむミクロな力に健斗は驚く。
が、そこまでだ。衣替えの作業は、健斗が代わりに行い、祖父の思考を奪う。

健斗がおこなっている「プラス介護」に対して母は「マイナス介護」に熱心だった。しかし健斗は目立たないようにしているのでバレない。
また、誰よりも祖父の死を望んでいるのは、母でもあった。

死に至る病気の中でがんは一番楽らしい。
健斗は、祖父の部屋のカーテンを全開にして、皮膚がん発症を促した。
使い終わった食器も健斗がさげて、体を動かす機会を奪う。
睡眠導入剤もプラスした。
マッサージしてあげたい欲求も我慢する。筋肉を凝り固まらせるためだ。

ある日、いつものように彼女の亜美と待ち合わせをするが、連絡が取れない。
股されたあげく「ごめんね今日いけない」と理由のないメールが届き健斗は不安になる。

祖父88才の誕生日
姉と1才6か月の甥、伯父もきて、誕生日パーティー。
祖父は甥っ子を抱いてあやしていたので、健斗は驚く。思ったより筋力は衰えていないようだ。
また、祖父は家族の年齢を実年齢より5才上で認識しつつも、自分の誕生日だけはちゃんと知っていた。

健斗は久しぶりに亜紀に電話して逢おうとしたが断られる。
やさしさを求めると、仕事で疲れたと言われるのだった。

ある日、デイサービスのない日の夕方、祖父に話しかけても反応が薄かった。
「けんと・・・くるひ・・・」
救急車を呼ぼうとしたが、車で行ったほうが早いので、後部座席に乗せて病院に連れて行った。
翌日の朝から母とともに病院へ行くと、祖父は全身チューブだらけだった。
診断結果は、急性心不全により引き起こされた急性肺水腫。
入院している他の苦しむ老人たちの姿も見て、まるで「もっと生きて苦しめ」と促すような状況に、健斗は改めて徹底的に戦おうと決意した。

入院して3日後の夕方。
祖父は、消灯時間に眠れないという。
朝7時に起こされて運ばれる朝食も、思い出せないという。
また、戦争中の仲間の夢を見るそうで、やはり早く死にたいと。
健斗は、早く退院させて、苦しまずに死なせてやりたいと思うのだった。

健斗はすっかり忙しくなっていた。
トレーニング、猛勉強、週に2度の採用面接。
超優良企業の面接を受けることで、困難に立ち向かう耐性も身に着いた。

退院した祖父は、入院前より弱っていた。
階段をあがることもできない。
しかし健斗が「泣いてもなんも始まんねえぞ!」としかると、たいして時間もかけず祖父は階段を上った。

ある日、健斗がショートステイ先に、たまたま早めに迎えに行くと衝撃の事実を知る。
祖父が、若い女性のヘルパーの体を必要以上に触っていたのだ。
しかも自分で立っている。どんだけ性欲があるのだ。

3時のおやつでロールケーキを持っていくと、祖父は食べない。
麦茶を飲むだけだ。
そして「健斗の幸せば祈っとる」と言うのだった。
また、伯父の史郎が気がかりだとも。
史郎は嫁とともに祖父を虐げたあと離婚し、その後も金をせびった結果、親族から絶縁され、現在は生活保護で生きている伯父だった。
こう聞かされ育ったが、それは事実と違うのかもしれないと健斗は思った。
「あいだけはどげんとせんと死んでも死に切れん」。

昨日のことも思い出せないという祖父。
健斗は、祖父が思い出せないろう質問をすることにした。
それだストレスになって脳や体を委縮させ、究極の尊厳死へ導くのだ。
「先場所の相撲は誰が優勝した?」
しかし祖父のこたえは
「健斗はじいちゃんが死んだらどげんとするとね」だった。
健斗はあえて無視した。

退院以降、健斗は祖父の入浴補助をしている。
入浴させると祖母は健斗の手をつかんで「溺れる」とわめく。
ある日、最中に健斗がトイレに行って戻ってくると、祖父が浴槽の中でばたついていた。
本当に溺れているようにパニクっている。
健斗が祖父を浴槽から出すと「ありがとう、健斗がたすけてくれた 死ぬとこだった」と感謝される。

■結末ネタバレ

健斗はついに面接に合格した。
粉飾決算で業績が悪化して久しい医療機器メーカーの子会社だ。
営業職としての採用。
行政書士とはまったく違うが、三流大学出身では決して就職できないような会社だ。
これは、ここ数ヶ月行ったトレーニングや生活スタイルで得た能力のおかげだ。
勤務地は茨城で、社宅に住むことになる。

就職は決まったが祖父は寂しいと言う。
祖父は、長崎の老人ホームに入所させることになった。
2~3年の順番待ちだが。

健斗が家を出る日。家族で車で駅へ向かう。
祖父は
「じいちゃんのことは気にせんで、頑張れ」
「健斗には健斗の時間があるけん、来んでよかよ。じいちゃん、自分のことは自分でやる」
と健斗のことを気遣ってくれた。
車が駅について、健斗は祖父とお互いに手を振り合う。
お互いの顔が見えなくなるまで。
 
 

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